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  今週のお言葉  

四合目上から遙か昇仙峡を望む
手前の雲海の下は河口湖

 曜日に山梨の富士スバルラインに行って参りました。スバルラインは夏期は環境保護の為にマイカー規制が実施されていて、バスやタクシー以外は入れないのですが、許可を得たEV車(ハイブリッド車はダメ)と自転車は通行出来るのでありますよ。

 河口湖近辺は薄曇りで、下から富士山は見えない状態。こりゃ今日は上からの眺望は期待出来ないかなぁ。トコトコと料金所を目指して登っていきます。スバルラインは有料区間と無料区間に分かれていて、料金所より下の無料区間は、道路から歌が聞こえる仕様になっております。アスファルトにいくつものスリットを切り、このスリットのピッチを微妙に調整してあって、時速50Kmでここを走ると「あ〜たまを雲の上に出〜し〜」という富士山の唄のメロディが振動として伝わってくる仕組み。勿論、時速18Kmでトコトコと登っていては、そんなメロディは全く感知出来ませんでしたがね。

 今日はタイムは気にせず、富士山五合目への到着を目的としたサイクリングであります。と云いますのも、今回はロードバイクのピンク号ではなく、ファットバイクのデブ号でやって来ておりますので。

五合目下より富士山頂上を望む
ここから頂上までは
直線距離で3Kmしかありません

 無料区間を4Km程登って、ようやく標高1,088mの料金所に到着です。ここで富士山五合目までの往復料金200円を支払います。料金所のおじさんはファットバイクのデブ号を見て大笑い。長年この料金所に勤めているがファットバイクを見たのは初めてとの事。元々ファットバイクは雪道での走行を想定して設計された自転車ですので、アスファルトの道で富士山五合目を目指す人なんて、ほとんど居ないのかも知れませんね。

 トコトコと高度を稼いで行きます。スバルラインは激坂は存在しない代わりに、25Kmダラダラ登り続ける道ですので、とかく単調になりがちなのであります。

 一合目下駐車場を左手に見ながらトコトコ進み、右ヘアピンを過ぎると、反時計回りのトラバース道に変わります。樹海台駐車場を過ぎた左ヘアピンで、わずかな間時計回りのトラバース道になりますが、程なく三合目の右ヘアピンが現れ、またまた道は反時計回りのトラバースへ。

 三合目の標高1786mの表示板を過ぎた当たりから、霧が出て参りました。マイカー規制中とは云え、ひっきりなしに観光バスが走っているこの道での霧は非常に危険。デブ号の前照灯と尾灯を点滅モードにして事故を防ぎつつ、高度を稼いでいきます。

富士山五合目ロータリーに到着

 左ヘアピンを抜け、やっとの思いで四合目の大沢駐車場まで登ってきました。ここから先、2つのヘアピンがある斜度のキツい区間に入ります。8年前にマウント富士ヒルクライムレースに出て、この区間が大層キツかった事を思い出しましたよ。

 覚えてるってことと、思い出すことはどう違うんだい。

 (とび)浩隆著「ポリフォニック・イリュージョン」(河出書房新社)からのお言葉です。キツい区間は標高2,227mの奥庭駐車場までで終わり。ここからはしばらく平坦路区間に入ります。いつの間にか霧は綺麗に晴れました。雲の上に出たのでしょう。北側には遠く昇仙峡の山が雲海から頭を出しています。南側には驚く程の近さで富士山の頂上が見えます。

 ここまで来れば五合目はもうすぐ。最後の洞門(スノーシェード)をくぐって500m程のラストスパート。標高2,305mの富士山五合目ロータリーに到着です。ロータリーは観光客でいっぱいの状態。自転車を置く場所すらありません。ちょっとだけ休憩した後、サイクルジャージの上に長袖長ズボンのジャージを着て、すぐに下ります。

 下りはデブ号の独壇場であります。ロードバイクでスバルラインを下ると、ブレーキを引きっぱなしで手が疲れてしまう程なのですが、ファットバイクのデブ号の場合、ゴ〜っというロードノイズを響かせながら、ノーブレーキで快適に下っていけるのです。走行抵抗が大きい事がメリットになる事もあるのですね。タイヤのエアボリュームがあるので、アスファルトが荒れていても、ぽよんぽよんと快適に走れるのも良い点。登りは大層キツかったのですが、デブ号での下りは最高であります。

 料金所まで下ってきて、ここでトイレ休憩です。ふとブレーキディスクに触れてみると、前輪はほんのり暖かい程度なのに対し、後輪ディスクは触れない程チンチン。後輪を持ち上げてタイヤを回転させてみたところ、シャリシャリシャ・・・と止まってしまうではありませんか。あちゃ〜、やっちまった。ディスクブレーキの調整ミスで、後輪のブレーキを引き摺ったまま五合目まで往復していたのでありました。ブレーキの引き摺りは、中高速域では大きな走行抵抗になりますが、低速域ではほとんど影響がありませんので、今回登りがきつく感じたのは、ブレーキのせいではなく練習不足による単なる体力低下によるものでしょう。

 ピナレロFP2号(既に手放してしまいました)、ピンク号の2台のロードバイクに続き、ファットバイクのデブ号でもスバルラインを登る事が出来ました。残りは折りたたみ小径車ちび号犬用リアカーこむカーでのアタックを残すのみでありますが、こいつの実現にはもう少し鍛錬が必要そうであります。ま、富士山五合目まで連れて行ったら、こむぎは喜ぶだろうけどサ。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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