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ドッグトレーラを
ミニベロのチビ号で引っ張ります。
名付けて「こむカー」
こむぎもドヤ顔で乗っていますぜ。 |
ッグ・トレーラがようやく到着しました。ドイツからの輸入品であります。ようは折り畳み式の犬用リアカー。自転車のリアハブに接続して引っ張るタイプです。こむぎ専用車ですので、「こむカー」と名付けました。中々良く出来ているこのアイテムですが、輸送中に段ボールの中でホイールがフレームと干渉していたようで、両輪とも大きく振れてしまっておりました。段ボールを開けた後が残っていましたから、通関検査で箱を開けた後、緩衝材を適当に突っ込んだのが原因でしょう。スポーク・テンションも元々弱めだったと思われます。そもそもきちんとした自転車メーカの製品ではなく、TRIXIEというペット用品メーカ製ですから、そこまでのクオリティを求めるのは酷と云うものかも知れませんがね。
それにしても車輪が振れているのをそのまま放置しておく訳にも参りません。スポーク・テンションにばらつきがあると、使っているうちに振れはどんどん大きくなり、最終的にホイールは崩壊してポテトチップ状に変形してしまう恐れがあります。そこでホイールの振れ取りをマングローブ・バイクスの大将に依頼する事にしたのでありました。スポークのネジを調節する事でリムを真円に近づけながら、スポークの張力を一定にする作業。文章にすると簡単に思えるかも知れませんが、メカニックの腕の差が大きく出るところであります。ピンク号のホイールも、チビ号のホイールも、フルクラムRacing3も、こうした調整は全てマングの大将にやって貰っています。
競輪用の自転車や、大学の自転車競技部のロードバイクのメンテナンスを主に行なういわゆるプロショップに、犬用リアカーの車輪のメンテを依頼するのもどうかと思いますけれども、こういう特殊な作業を安心して任せられるメカニックって他に中々居ないのでありますよ。結局、忙しい作業の合間を縫って、車輪のメンテをして貰える事になりましたよ。ついでにチューブを仏式バルブのモノに換装するよう依頼。こむカーはチビ号で牽引する予定ですから、バルブを仏式に統一しておけば、修理道具が共用出来て便利という訳です。車輪は完璧な状態に仕上がって参りました。犬用リアカーの車輪にも関わらず、一切の妥協無く精緻に仕上げてくる辺り、正しい日本のモノ作りの心意気を見たような気が致します。流石はマングの大将であります。さてそれでは早速、こむぎと一緒に試乗に出掛けてみる事にしましょうかね。
実はこのドッグ・トレーラ、法律上では自転車ではなくリアカーと同じ軽車両扱いな為、歩道やサイクリングロードを走る事が出来ません。基本的に、車道の左端を走る事になります。ここで問題になるのが車幅感覚。特に左折の際の内輪差にはちょっとした慣れが必要です。そうでなくても車道の左側には電柱や排水溝やグレーチングや駐車車両等の障害物が多く、それらを避けて走るとなると、意外なほど道路中央にはみ出すことになります。狭過ぎる道では後続車の迷惑になり、広過ぎる大通りでは他車との速度差が有り過ぎて怖い。単なるサイクリングと違って、事前にどの道を通って行くかを綿密にシミュレートしておく必要がありそうです。
それにしてもこむカーの注目度は抜群であります。対向車から手を振られる事もしばしば。こういう自転車で牽引するタイプのドッグ・トレーラなんて、国内ではほとんど目にする事などありませんものね。しかも天井部をオープンにして、こむぎが頭を出しておりますからなぁ。こむカーの内部にはハーネスを接続する金具がついていて、ここにベルトで接続する事で、犬の飛び出しを防止しています。中々良く出来た仕様です。
立日橋を渡り、多摩モノレール下の道を立川南駅に向かって登って行きます。こむカーの自重が12Kg、こむぎの体重が14Kg。併せて26Kgですから、自転車としてはかなりの重量物を引っ張っているのですが、これが意外に気にならないから不思議であります。漕ぎ出し時に多少のもたつき感がある程度で、概ね楽に進めます。こりゃ良いや。こむぎもこむカーが気に入ったようでドヤ顔で乗っておりましたよ。
立川の街中で思いっきり注目を浴びて、程なく昭和記念公園に到着。ドッグランでひとしきり遊んだ後、園内を一周散歩してから帰ります。「こむ乗って」、「こむ降りて」等の指示語もすぐに覚えました。怯えたり嫌がったりする様子もありません。これでこむぎと遊ぶ際の行動半径が格段に広がりましたよ。次は高尾山にでも遊びに連れて行ってみようかなぁ。夏になったら川に水遊びに行くのも楽しそうです。
【つづく】
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