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  今週のお言葉  

 日、久しぶりにスターバックスに出掛けて、ちょっと当惑してしまいました。以前は芳醇なコーヒーの香りに惹かれて、割と頻繁に出掛けていたのであります。ところが、しばらく足が遠のいていたうちに、その香りが弱くなってしまったように感じるではありませんか。

 店内にそこはかとなく漂う香りと同様、マグカップから立ちのぼる芳香も、以前ほど魅力的に感じられません。実際に飲んでみても、過度なローストによる苦みが際だってしまって、コーヒー豆本来の複雑なコクが薄い印象。しかも、酸化によるモノと思われる不快な酸味も、非常に僅かながら感じられるではありませんか。あれ?スタバってこんなだったっけ?

 この話を職場のメンバにしてみたところ、一様に「特に変化は無いと思う。相変わらずスタバのコーヒーは美味しい」と云います。そうかなぁ。絶対に味が変わったと思うんだけどなぁ。

 世界は同じままだ。変わったとしたら、私自身が変わったのだ。

 田口ランディ著「サンカーラ:この世の断片をたぐりよせて」(新潮社)からのお言葉です。原因として思い当たるのは、阿知波焙煎珈琲豆店のコーヒーに慣れ切ってしまった点でしょうか。一々生豆(きまめ)からローストしてくれるこの店のスタイルのお陰で、うちのコーヒー豆は常に新鮮な状態に保たれています。新鮮な豆って、お湯を指すとムクムクと膨れてくるのですよ。2週間に一度、2袋ずつ購入。本当は毎週1袋ずつの購入が理想なのでありますけれども、さすがに毎週々々松が谷まで出掛けるのも面倒だしなぁ。とは云え2週間毎の補充インターバルが限界であるのも事実。たった2週間経過しただけで、お湯を指した時の豆の膨らみ方は全然違いますからね。珈琲豆はまさに生鮮食品なのでありますよ。

 一説によるとスタバのコーヒーは米国シアトルで一括焙煎したものを世界中にデストロビュートしているようです。スタバの場合、焙煎してからどの程度経過したコーヒーが供されているのでしょうか。数週間とか下手すりゃ1ヶ月以上経過したモノも中には有るかも知れませんなぁ。店で()れるコーヒーはまだしも、実際、スタバの店頭で売っているテイクアウト用の豆は袋詰めのまま棚に置き放しにされていて、あまり頻繁に回転しているようには見えませんもんね。店内在庫としてどの程度滞留するかは実際には定かではありません。しかし少なくとも阿知波焙煎珈琲豆店のようにその場で生豆を()る方式とでは、新鮮さの差は歴然でありましょう。そう考えるとスタバは、酸化による酸味を誤魔化す為に必要以上に深煎(ふかい)りにしているのではないかと、邪推(じゃすい)してみたくもなるというもの。

 毎朝、阿知波焙煎珈琲豆店の美味しいコーヒーを家で楽しめるのは大層幸せな事であります。しかし一方で、喫茶店のコーヒーを楽しめない体になってしまったのをちょっと寂しく感じるのも事実。ああ、阿知波の珈琲豆って麻薬的な習慣性があるのですよ。全くもって、罪作りな店なのでありました〜。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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