ちに待っていたピンク色の自転車、ボンバー号が納車となりました。新車の購入の相談の為にマングローブバイクスを訪問したあの日から約3ヶ月半。大将から色々な話を聞き、細部に渡る仕様決定のプロセスを経て、この度めでたく納車と相成った訳であります。
実際に購入に向けて具体的なアクションを取り始めてからの期間は3ヶ月半でありましたが、2007年に禁煙をし、同時にマウンテンルック車を購入して自転車に傾倒していったあの頃から、既にボンバー号との出会いは、実は運命付けられていたのではないかと思うのであります。
私は決して運命論者ではありません。否、それどころか、常に未来は自らの才覚によって十分に変更可能だと信ずる者でありまして、運命として既に決まっていたという考え方に対して違和感を覚える事が有りこそすれ、はっきりと肯定する事など今までは無かったのであります。
禁煙とともにマウンテンルック車をゲット。スリックタイヤに換装した後、更なる高みを求めて新たにロードバイク、ピナレロFP2号を購入。URIBOZの仲間にも巡り会い、イベントやロングライドを経験しつつ、今回のボンバー号の購入まで、実は一点の揺らぎもブレも遠回りもありませんでした。自転車への傾倒の事だけを考えれば、まさしく最短距離を突っ走ってきたのであります。いかな理系の私であっても、ここに何らかの運命や、大きな意志の存在を考えてしまうのも無理からぬ事でありましょう。
甚だ唐突ではありますが、今回のボンバー号の購入は、子供を授かる事に似ているのかも知れません。生物学的・遺伝学的に考えれば、例えば私が2人の息子を持つに至ったのは、単に偶然の積み重ねとリボ核酸のマージの結果に過ぎないと表現出来ます。しかし一方で、かみさんと知り合ったその瞬間に、この2人の息子が我々に授けられる事は、神によって運命付けられていたとも云える訳であります。
思えばこの3ヶ月半の私のボンバー号に対する思いは、お腹の中の赤ちゃんに語り掛ける母親の心境に近かったのかも知れません。まだ見ぬ君に思いを馳せ、出会う喜びに打ち震える。嗚呼、その想いもとうとう叶いました。ボンバー号は今私の目の前にあるのです!!
会いたかった、会いたかった、会いたかった、イエス、君に
2006年10月25日発売のAKB48のシングル「会いたかった」よりのお言葉です。実際は単に自転車と云う工業製品を購入したに過ぎないのであります。しかし自分仕様の自分の為だけのオーダー自転車。単なる物品購入とは趣を異にします。しかも納車までに数ヶ月間かかり、その途中経過に一喜一憂して参りました。まるで徐々に大きくなる女房のお腹に耳を当て、子供が産まれるのを一日一日待っていた、あの去りし日の思い出のようではありませんか。そのボンバー号が今、目の前にあるのです。息子たちは既に高校生と中学生になり、ちょっと常識では考えられない程の大飯を食らうようになりました。生まれたばかりのあの可愛さなど、微塵もありません。それに比べてこのピンクに輝くボンバー号の美しさ、愛しさと言ったら!!嬉しい。まさに宝物であります。
【つづく】
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