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  今週のお言葉  

 イクリングでの休憩中に声を掛けられるのは、割とよくある事で御座います。と申しましても、他のサイクリストの方が話し掛けてくる事は(まれ)声を掛けてくるのはほとんどの場合、ロードバイクにお乗りにならない方、それも比較的年齢の高めの男性の方が多いようであります。「これって競輪の自転車?」「こういう自転車って100万円とかするんでしょ?」といった話題が多いのですが、道の駅などでこのように話掛けられる行為は、サイクリストの方ならほとんどの方が経験しているのではないかなぁ。

 近年こうした接触は年々減る傾向にあります。10年前はレアだったロードバイクも、既に市民権を得た存在。道の駅で休憩するドライバーの方々も、だいぶ見慣れてきたのでありましょう。

 ところが、ファットバイクのデブ号で出掛けている時は、ロードバイクの時とは状況が異なります。休憩の度にオジサマに取り囲まれ、質問責めに合う事もしばしばなので御座いますよ。「ひゃ〜スゴいタイヤだねぇ」と云われるのは理解出来るとして、「これって水に浮いて走れるの?」とか「タイヤにヘリウムガス入れてるってホント?」などという突飛な問いかけも珍しくありません。あ、ちなみにタイヤ幅は5インチで相当なエアボリュームがあるのは事実ですが、当然ながら水の上を浮いて走る事は不可能です。また、タイヤにはヘリウムではなく、普通に空気が入っております。そもそもヘリウムが入ってるって、誰に聞いたんだい?

 サイクリングの休憩時は良いのですが、デブ号は通勤用として日々活用しておりまして、職場に向かう際に知らない人から声を掛けられる事もあるのですが、急いでいる私をわざわざ停めて話し掛けようとする方も居て、時間がギリギリの時など、結構、困っちゃう事も多いのであります。

 程久保基地(自宅)から万願寺基地(仕事場)に向かっていた時のお話です。新井橋で浅川を渡って、左岸のサイクリングロードを上流のふれあい橋方面に向かって進んでおりますと、前方に大笑いしながら私を手招きしているオジサマが居るではありませんか。全く面識の無い方であります。

 私は何の根拠もなく確信した。

 石井遊佳著「百年泥」(新潮社)からのお言葉です。直感は当たっておりました。オジサマはデブ号の太いタイヤを見て大笑いし、あたかも私がサーカス団の営業員であるかのように、「いや〜スゴいね、これ何の宣伝?」と話し掛けて参ります。いきなり無視するのも何ですので「いやぁ、普通のマウンテンバイクですよ。通勤用だし」と答えますと、「またまた〜。これドッキリなんでしょ?テレビカメラはどこかな?」などと(のたま)わっていて、中々解放してくれないのでありますよ。

 こうした事件は割と頻繁に発生し(一ヶ月に一度くらい)、目下のところ、デブ号による自転車通勤における最大の障害だったりするのですが、共通しているのは、【1】話掛けてくるのが必ず年輩の男性である事、【2】ドッキリカメラの撮影だと思い込んでいる事、であります。ファットバイクの一般の方への認知度は、まだまだ低いようであります。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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