日、かみさんと、南大沢にあるアウトドアショップ、ワイルドワンに出掛けて参りました。本格的な山用品屋さんというよりも、ファミリーキャンパーや、いわゆる山ガールをメインターゲットにしているこのお店、魅力的な物品で溢れております。テントやタープやシュラフといった大物の他に、チタン製の食器などの小物類も豊富に置いてあり、見ているだけでも飽きないのであります。

　この日の目的は、キャンプ用の折り畳みイスの調達。家で読書する際、ソファのようにだらけた感じで背もたれに斜めに寄りかかりながら座れるイスがあったら良いなと、以前から考えていたのです。私は主にリビング、ウッドデッキ、または寝室で読書する事が多いですから、1階と2階を簡単に移動できるモノが望ましく、そうすると必然的にソファよりも折り畳みイスが便利という訳なのです。

　いくつか実際に座り心地を試してみて、結構しっくり来る奴が有りましたので、これを購入。2,500円也。安い割には造りもしっかりしているし、アルミフレームで非常に軽い。いやあ、良い買い物でありました。

　かみさんはというと、店舗1階の服売場で、山用のパーカを選んでおります。一般的なアパレル品に比べて、ハイキング等の軽登山での使用を前提としている分ヘビーデューティに出来ています。色合いもナチュラル系がメイン。いくつか試着をして、どうやら気に入ったモノが見つかった様子ですよ。勿論、山ガールデビューする気など全然無く、普段着としての購入であります。

　お互いに買い物が済んで車に戻ろうとしたところ、かみさんが、「Yasちゃん、気に入ったイスが有って良かったネ。ところで、もっと色んな商品見て回るのかと思ってたけど、今日はあんまり興味を引かれるようなモノが無かったの？」　と云うではあ〜りませんか。

　違うよ。

　東直子著「さようなら窓」（マガジンハウス）からのお言葉です。スノーピークのチタン製食器とか、小さなガスストーブとか、LEDランタンとか、コーヒーのパーコレータとか、折り畳みのマイ箸とか、ロープやカラビナとか、白ガス入れとくボトルとか、店に置いてあるモノほとんど全てに興味があって、眺めていたらキリが無いばかりか、何かの拍子に物欲に火がついちまった日にゃ大変な事になるなと考えて、イスだけ買って、そそくさと車に戻ろうとしていたに過ぎないのでありますよ。

　私のこうした性癖は、アウトドアショップのみならず、丸善や伊東屋などの文房具店に於いても発症致します。あ、あとはビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店でもその傾向は顕著。店に置いてあるあらゆるモノが欲しくなってしまう恐怖の物欲病であります。洋服などのファッション関連品には全く興味がないのですがねぇ。こうした物欲の熱を冷ますには、アスピリンならぬヘニョピリンが宜しいようでありますぞ。

ワイルドワン

【つづく】

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