が程久保基地には、我々人間と共に、猫のゆずとみみ、犬のこむぎが暮らしています。3匹とも室内飼い。我々が起きている時間、彼女らも一緒にリビングで過ごしておりますが、夜寝る場所はバラバラであります。それぞれお気に入りの場所が存在するのです。何とまあ、犬猫のクセに一丁前ではありませんか。
夜12時頃になると、それぞれ寝床に移動を開始。あれれ、猫って夜行性じゃなかったっけ？ま、良いや。彼女らは野生とは対極の生き方をしておりますからなぁ。スコティッシュ・フォールドのゆずはクローゼットに設えられた「ゆずアパート」へ。アメリカン・ショートヘアのみみは冷蔵庫の上へ、犬のこむぎは2階の夫婦の寝室へと、各々散っていきます。
こむぎは我々夫婦の布団の中に潜り込んで寝るのがルーティン。リビングの家カフェを店仕舞いにして、かみさんと一緒に2階に上がっていくと、既にこむぎは布団の中で熟睡しています。ヤツは布団が大好きなのです。我々はこむぎを布団から追い出したりなどしません。特に冬の寒い時期は、逆にかみさんと私で熾烈なこむぎの取り合いが勃発するのが常。こむぎと寝ると暖かいんですよね。
朝5時を過ぎると、ゆずアパートで寝ていたゆずが2階に上がってきて、かみさんを起こします。かみさんが目を覚ますまで顔をペロペロペロペロ舐め続ける作戦。さすがのかみさんも、このペロペロ攻撃には対抗出来ず、諦めて布団から出てキッチンに降りていきます。こうしてゆずは朝ご飯にありつく事が出来るという寸法であります。
かみさんに遅れる事30分。私が1階に降りていきますと、猫どもはご飯を食べ終わり、大満足の様子で各々くつろいでいます。私はコーヒー豆をミルで挽き、私とかみさんの二人分のコーヒーを淹れます。朝のコーヒーの香りって良いもんですなぁ。こむぎですか？ヤツは犬のクセに相変わらず2階の布団でぐっすりでありますよ。
かみさんと一緒に朝ご飯を食べておりますと、みみが私の膝の上に乗りたくてニャゴニャゴ鳴き始めます。彼女は極度の甘えん坊であります。抱き上げて膝の上に乗せますと、クルクル回ってぺたんと伏せ、喉をゴロゴロ云わせ始めました。
そうこうしていると、やっとこむぎが起きてきました。寝坊な犬だなぁ。ヤツもそろそろ散歩に出掛けたいのでしょう。私にしきりに体をすりつけてしてアピールしてきます。ムツゴロウの動物王国とまではいきませんが、このようにYas家では、どっぷりと動物に囲まれて生活しております。
まあ、この手合いを愛らしいと見るか鬱陶しいと見るかだな。
大森貴弘監督アニメーション作品「夏目友人帳」からのお言葉です。鬱陶しいと云えば鬱陶しい。しかし可愛いくて堪らないのも事実。おそらく彼女らは自分たちの事を犬だとも猫だとも認識していず、私とかみさんの子供であると信じているのでありましょう。ま、それもいいか。という訳で今朝もまた、我が程久保基地は、ワンにゃんワールドと化していたのでありました。
【つづく】
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