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  今週のお言葉  

 朝起きてコーヒーを飲む。私の大切な習慣です。(ふく)よかな香りが部屋中に広がり、心まで豊かになる感じが致します。

 まずはガラス瓶からコーヒー豆を取り出し電動ミルに移します。瓶の蓋を開けただけで、まだ()いていないコーヒー豆から、(ほの)かな香りが立ち登ります。挽いた豆の鮮烈(せんれつ)な香りも好きですが、挽く前の仄かな香りも捨て難い。私はペルーティアラという銘柄のコーヒー豆を阿知波焙煎珈琲豆店で買っています。作り置きは一切無しで必ずその場で客の好みに合わせて焙煎してくれる、松が谷駅近くにある昔気質(かたぎ)なお店です。

 ビュ〜ンという音を立てながら、一気に豆が挽かれていきます。手回しのミルの方が本格的なのかも知れないですが、私はいつも電動を使ってしまいます。豆を挽いた瞬間、パッと部屋中にコーヒーの芳香が広がります。

 マグカップにお湯を注ぎ、暖めておきます。その間に濾紙(ろし)をドリッパにセットし、挽いた豆を入れます。まずはトロリトロリと少しだけお湯を差し、しばらく豆を蒸らします。新鮮な豆はこれだけで膨らんで参ります。30秒程の蒸らしが終わったら、ス〜っとお湯を細く入れていきます。濾紙の中で豆がムクムクと膨らみ、お湯を差している中心部には細かい泡がフツフツと立っています。コーヒーは沸騰したお湯よりも少し冷ましたお湯の方が美味しく()れる事が出来るようです。うちの電気ポットはお湯を80度に保つ機能が付いていますから、簡単に適温の湯を差す事が出来て便利であります。

 私の普段使っているマグカップは割と大ぶりなモノ。普通のコーヒーカップ2杯分は優にあるでしょう。ガラスのサーバの2の目盛りまでコーヒーが落ちたところで、ドリッパを外します。ドリッパにはまだ落ち切れていないお湯が残っていますが、これで良いのです。欲張って最後の一滴まで落とそうとすると、結果、雑味が出てしまうのでありますよ。

 挽いた豆の匂いとまた違った、お湯を差した時に立ち上る芳醇な香り。コーヒーは、豆の状態、挽いた状態、お湯を差した状態それぞれに別の顔を持っています。朝自分でコーヒーを淹れる行為は、こうした三種類の香りを楽しむ作業に他なりません。

 マグカップを暖める為に入れておいたお湯を流しに捨て、サーバからマグカップにコーヒーを移します。このお湯が勿体ないなどと仰らないで下さいね。カップを暖めておく事で、淹れたてのコーヒーが冷めるのを防ぎ、結果として美味しい状態を少しでも長く保つ事が出来るのでありますよ。

 あり?ありり!?カップに張っていたお湯を流しに捨てる心算(つもり)で、間違って、()れたばかりのサーバのコーヒーの方を流しに捨ててしまいました〜!!!嗚呼、何たる事!痛恨のミスであります!

 自分がバカ過ぎて、びっくりだ。

 岡井ハルコ著「江の島ワイキキ食堂」(少年画報社)からのお言葉です。はい。何も云う事は御座いません。自分の馬鹿さ加減にビックリであります。あ〜あ、何やってんだ、俺・・・。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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