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  今週のお言葉  

 サイクルイベントに出ますと、ご夫婦でいらっしゃってる方々にどうしても目が行ってしまいます。羨ましいのであります。夫婦で自転車に乗れたら楽しいだろうなぁ。

 うちのかみさんは、趣味らしい趣味を持っておりません。本も読まないしDVDも積極的には観る事はありません。巷のオバサマ達のように韓流スターを追いかける事もしませんし、楽器に触る事も無く、スポーツもしません。こむぎの散歩と徒歩での通勤が唯一の運動であります。

 休みの日は子供達を置いて、私と二人で出掛ける事は結構御座います。かといって彼女から能動的に「ここに行きたい」という事は稀であり、ほとんどの外出の計画は私がたてております。

 10年ほど前にゼファー750というカワサキの大型バイクを買ってあげて、それでも数年は乗り回していましたが、割とすぐに熱が冷めて乗らなくなってしまいました。そもそも彼女一人でツーリングに行った事は一度もありません。最初は物珍しさもあったと思いますが、そもそも二輪車の運転が大好きという訳ではなかったようです。数年前に彼女のゼファー750はレッドバロンに引き取って貰いました。だって車検から車検の間の2年間の走行距離が数Kmだったのですよ!!これって、車検の為にレッドバロンに移動した距離そのもの。いくら何でも、こんな状態で車検を取り続けるのは勿体無いでしょ。

 現在は仕事が趣味とも云える状態のかみさん。それなりに責任を求められる立場で働いているらしく、仕事にやりがいを感じているのは良いのですが、歳とって働けなくなった時に趣味が無いというのも寂しい話であります。例えば今の年齢から自転車に乗っていれば、60歳過ぎても続けられると思うんですが、じゃあ定年後に始められるかというと、かなり疑問でしょう。そもそも60歳を越えて新しく始められる趣味って、相当限られちゃいそうですもんね。何か、定年後に自分を持て余してしまう悲しいサラリーマンオヤジみたい・・・。

 趣味という意味でも運動という意味でも、ロードバイクは最適だと思うのですがね。ちょうど一年ほど前、一度だけ彼女をショートサイクリングに連れ出した事があります。秋晴れの中、多摩御陵までの平地往復35Km。当日は楽しそうにしていたかみさんも、翌日に筋肉痛になってしまい「サイクリングは辛いからもう行かない」の一点張り。この一年間、何度か声は掛けてみたのですが、暑いから行かない、寒いから行かない、花粉だから行かない、風が吹くから行かないと、言い訳ばかりでちっとも腰を上げようとしないのであります。

 思い切ってかみさん用のロードバイクを買っちゃえば、それなりに「乗ってみようかな」という気になるかなとも考えましたが、ゼファー750の事を考えると無駄な投資に終わりそうで、買うまでには至っておりません。そもそも彼女からは「ロードバイクなんていらない」とはっきり言われてますもんねぇ。

 それにしても、始める前から色々想像し理屈をこねて、結局、一歩を踏み出す事が出来ないのは、勿体無いと云いますか、機会の喪失と云いますか、彼女自身の為にもならないと思うのですがね。

 これは考えてみるようなものじゃない。やってみるものだ。目を閉じ、息をとめて飛び込む。そして、さまざまな洞察を得るんだ。

 ウォルター・アイザックソン著、井口耕二訳「スティーブジョブズI」(講談社)の中のお言葉です。アップルを造りピクサーを造ったスティーブ・ジョブズのようなカリスマであれば、これ位強い言葉を投げ掛ける事も出来ましょうが、我が家の暴れん坊将軍であるかみさんに、こんな強く意見するなど無理も無理。あ〜あ、かくして巷の夫婦サイクリングを見る度に、羨望のため息をつくしかない私なのでありました〜。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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