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  今週のお言葉  

バイクラック

 ロードバイクブームは相当な広がりを見せているようで、勿論、道を行き交うロードバイクの数の増加を見ればそれは明らかなのでありますが、それ以上に、ここ最近のバイクラックの整備状況にはちょいとばかり驚かされます。

 バイクラックとは金属パイプで作られたロードバイク用の駐輪施設の事でありまして、腰の高さに渡されたパイプを両側で支えている形式のシンプルな構造。このパイプにサドルの先端を引っ掛けて停めておくのであります。バイクハンガーとも呼ばれます。吊すという事を考えますと意味的にはこちらの表現の方が適切かも知れませんね。ロードバイクにはスタンドが無く自立出来ませんから、何かに立てかけて停めざるを得ません。数台であれば壁などに立てかける事も可能でしょうが、限られたスペースにまとまった台数を停めるには、こうしたバイクラックが必須となります。

 自転車でお出掛けすると当然の如くお腹が減ります。出先で美味しいものを頂くのはサイクリングの大いなる楽しみの一つ。でも問題は、レーパンとサイクルジャージという、ロードバイクに乗らない一般の方々から見れば変態としか映らないこの格好でお店に入る勇気が中々出ない事でありましょう。ところがお店の前にバイクラックが設置してあれば状況は一変!!バイクラックが設置してある=ロードバイク乗りにフレンドリーなお店という訳で、この変態的な恰好のまま、臆せず堂々と入店出来るのでありました。

 お店側も商売であります故、バイクラックを設置するだけで、自転車乗りという新規の顧客が確保出来るとあれば、バイクラックの設置に積極的になる店の急増も頷けるお話ではあります。

 さてそろそろ本題に入りましょう。単なる駐輪設備に過ぎない筈のこのバイクラック。実はロードバイクの展示場としての側面もあるので御座います。他人の機材を眺めるのも、自転車乗りにとって大いなる楽しみだったりするのでありますよ。雑誌でしか見た事のない超高級カーボンフレームや垂涎(すいぜん)のディープホイールを実際この目で見るなんざ、目の保養を通り越して、心根(こころね)まで揺さぶられますからねぇ。

 ところが停車してある自転車が、全てこういう綺麗なモノばかりではないのでありますなぁ。明らかに整備を怠っていてチェーンはドロドロ、ワイヤには錆すら浮いているロードバイクを見る事も最近とみに増えました。おそらくは清掃や注油まで自転車屋さんに任せっきりで、ご自分では何もしないのでありましょう。いくら一生懸命練習に励んでいらっしゃったとしても、機材を大切にしないのはちょっと興ざめと言わざるを得ません。

 自転車は道具ですから乗れば傷も付きますし、ヤレても参ります。私の申し上げているのはこうした使い込んだ故の傷みや、突然の雨や急な悪路の出現による汚れの事ではなく、明らかな整備不良車両の事。趣味の機材であるが故、道具に対するこうした雑な扱いは、とっても恰好悪いと思うのです。

 俺達おもちゃは何でもお見通しだ。だから大事に遊ぶんだぜ。

 ピクサー制作のアニメーション映画、トイ・ストーリーの中のお言葉です。ロードバイクは大切な大切な大人のおもちゃ。やっぱりきっちり整備して大事に遊ばなくっちゃね!

 ところでこの台詞の原文は、We toys can see everything. So play nice.です。日本語版では「大事に遊ぶんだぜ」と意訳されていますが、原文の So play nice.という表現は、実に深いじゃあ〜りませんか。ロードバイクで信号無視したり、声も掛けずに後ろにピッタリついたり、二段階右折を怠ったりといったマナーの悪い方も結構いらっしゃいますからね。こういう方々には原文の通り、「ナイスに遊ぶんだぜ」とでも言ってあげたい気持ちなのでありました。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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