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 次期通勤快速バイク購入物語 (第11話:ハザードランプをつけてみた篇) 

修正部分を回路図に加筆します

 般的に125cc未満の小型自動二輪車にはハザードランプが搭載されておりません。ハザードとは、非常駐車灯の事。左右のウィンカーが同時に点滅する、アレで御座いますよ。

 ベンリィ号の車重はクラス最大の120Kg。更に最大積載量は60Kgですので、合計しますと最高で180Kgにもなる可能性があります。程久保基地のベンリィ号を停めている駐輪場は、道路から15cm程の段差の上なのですが、ここに上げたりここから降ろしたりするのが一苦労なのでありますよ。小型自動二輪とは思えぬ重さですからね。

 そこで上げ下ろしに鉄製のスロープを使う事にしたのですが、このスロープは長さが80cm程あって、道路に出っ張ってしまいますので、常設という訳には参りません。家の前を通る車が引っかけて、事故に繋がる恐れがありますからね。しかも程久保基地の前の道は緩やかにカーブしている為、特に南方向からアプローチしてくる車からは、スロープを掛けてベンリィ号を段差の上に上げようとしている作業が、直前まで目視出来ないのであります。

 そこでカーブの手前に「作業中」と書いたパイロンを置いて、バイクの上げ下ろしをするのですが、それだけでは危ない気がして、ベンリィ号にハザード機能を搭載する事に致しました。ハザード・ランプが点滅していれば、特に夜間、遠くからの気付いて貰いやすくなりますからね。

 純正のウィンカ・リレーは、コンデンサ+電磁石リレー方式の原始的なアナログ回路で、4つのウィンカを同時点灯させる為の容量が完全に不足しています。ウィンカ・リレーをそのままに、左右のウィンカ系統を同時に短絡させると、異様に早い点滅、いわゆるハイフラッシャ状態になってしまうでしょう。

 そこで今回は、デイトナ製の汎用ウィンカリレーに変更する事にしました。LED灯にも使える、電球の消費電力に依存しないデジタル回路タイプです。こいつには初めからハザード回路が内蔵されているので、既存のウィンカ・ラインにスイッチを割り込ませるのではなく、リレーについている専用のハザード端子を汎用のスイッチでON/OFFするだけで、ハザード機能が実現出来る優れもの。

 純正のウィンカハーネスをニッパで切り、それらの両端にギボシ端子を圧着して、その間に新しいウィンカ・リレーの配線を割り込ませます。これは、いつでも元の状態に戻す事が出来るようにしておく為の配慮。勿論、バッテリ側をメス、GND側をオスにして、万が一接続が外れてしまったとしてもショートしないように考慮してありますぞ。こうしたセオリーを踏襲するのは、配線をイジる際の鉄則ですな。

 更に勿論、サービスマニュアルに付属している回路図に、新しい配線を書き込んでおいたのは云うまでもありません。こうした作業を怠ると、後で配線がどうなってるか分からなくなってしまう可能性がありますからね。

 純正のウィンカ・リレーは電磁石式のスイッチを使っていましたから、点滅時に「カッチン、カッチン」という音がしました。これってウィンカの消し忘れ防止には結構有効なのですな。ところが新しいデジタルリレーは集積回路だけでランプを点滅させるタイプなので、全く音がしないのです。これは不便。そこでホンダVFR800用のウィンカ・ブザーを流用する事にしました。白バイがウィンカを出している時の、あのピッ、ピッ、ピッ、ピッ、という音のアレであります。これをウィンカ・インジケータ・ランプと並列に割り込ませました。これで、ウィンカを出しても、ハザードを出しても、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、と音が鳴るようになりましたよ。

 ハザードスイッチは径が16mmのプッシュ式をセレクト。青色LED付きです。ウィンカ・リレーからのハザード配線の他にACC電源を接続し、キーをONにするとブルーのLEDがスイッチのまわりで丸く光るようにしました。ホンダの場合、ACCは黒/茶である事がほとんど。とはいえ必ず回路図を当たるか、テスターでのチェックは必須でありますがね。

 スイッチの取り付け穴は16mmのホールソーできちんとあけましたよ。16mmホールソーは直径16mmの穴をあける為だけに使うドリルビットです。他にあまり使い所の無いツールですし、それなりのお値段なので、他の工具で流用してしまいがちですけれども、こういう部分を適当に加工すると、そこから水が入ったりしてトラブルの原因となってしまいますから、きちんと作業する事をオススメします。

 ハザード機能は無事搭載出来ました。実は犬のこむぎと二人乗りで出掛ける事を計画していて、その乗り降りの際の安全性確保の為に、ハザード・ランプが是非とも欲しかったのであります。犬をバイクに乗せる仕掛けにつきましては、次回のお楽しみと云うことで・・・。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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