は自他ともに認める活字中毒者でありまして、本屋に行って平積みされている新刊を見るとそれを買ってしまいます。直木賞、芥川賞、本屋大賞受賞作品も買ってしまいます。取りあえず買って読んでしまうのです。まさに小説本に囲まれて生活していると云っても過言ではありません。

　子供の頃、「欲しいモノは何？」と尋ねられれば「図書券」と即答するような変ちくりんなガキであった私は、両親から「そんなに本が好きならば、大人になって自分で稼ぐようになったら好きなだけ買いなさい」と云われたその教えに従い、大人になったんで毎月好きなだけ小説を買って読んでおる次第であります。

　こうした読書癖は小説に留まらず、漫画にも及びます。ただし漫画は巻数も多く非常に場所を取るので、全て電子書籍の形で所有しております。私の場合、漫画については、自分が学生時代に読んだ作品の読み直しする事が多く、ざっと挙げただけでも、私のタブレットには以下のような古い漫画作品がインストールされております。

• 手塚治虫著「三つ目がとおる」（手塚プロダクション）全13巻

• しげの秀一著「バリバリ伝説」（週間少年マガジンコミックス）全38巻

• かわぐちかいじ著「沈黙の艦隊」（モーニングコミックス）全32巻

• 佐々木倫子著「動物のお医者さん」（花とゆめコミックス）全12巻

• 小林まこと著「柔道部物語」（講談社コミックス）全11巻

• 窪之内英策著「ツルモク独身寮」（ビックスピリッツコミックス）全11巻

• 楠みちはる著「あいつとララバイ」（講談社コミックス）全39巻

• 尾瀬あきら著「夏子の酒」（モーニングコミックス）全12巻

• 石ノ森章太郎著「HOTEL」（講談社コミックス）全30巻

• あだち充著「陽あたり良好！」（フラワーコミックス）全5巻

• 江川達也著「BE FREE！」（モーニングコミックス）全12巻

　実に215巻！一冊600円と仮定しても、129,000円！。これらは元々私が学生時代に愛読していたもので、当時はコミックスでは無く、毎週、雑誌で読んでおりました。何しろあの頃はお金がありませんでしたから、高価なコミックスなんぞ買えませんでしたからね。それどころか、週刊少年マガジン等の雑誌も、友人の誰かが購入したものを回し読みしていたものであります。

　それはいわば昭和の残骸(ざんがい)である。

　万城目(まきめ)学(まなぶ)著「八月の御所グラウンド」（文藝春秋）からのお言葉です。最近の漫画作品も読まない訳ではないのですが、やはり中心は昭和50年代のモノ。これでも漫画の購入は十分に自制しているのでありますよ。「北斗の拳」とか「きまぐれオレンジロード」とか「ドクタースランプあられちゃん」とか「よろしくメカドック」とか「ブラックジャック」とか「エリア８８」とか、買いたいモノはまだまだたくさんありますけれども、電子書籍は基本的に定価での購入という事になりますので、費用も相当な高額になってしまうのです。

　それにしても、昔の漫画ってスゴいですなぁ。40年も経った今読んでも面白いんだもの。スマホばかりの今のお若い方には想像もつかないでしょうが、昭和の頃は、週間少年ジャンプとかマガジンとかサンデーとかチャンピオンとか、皆、貪(むさぼ)るように読んでいたものです。あの頃の事をちょっと懐かしく思い出します。嗚呼(ああ)、昭和は遠くなりにけり、でありますなぁ。

【つづく】

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