日は、段取り、特に作業の順番は非常に大切というお話をさせて頂きます。
台所の流しに洗い物がたまっていたのですが、それを片付けずに、先にコーヒーを淹れようとしたのが、そもそも間違いの始まりでありました。
最近暑い日が続いていましたので、アイスコーヒーを淹れようと考えたまでは良かったのです。私の好きな銘柄であるアマレロブルボンの浅煎りを挽き、丁寧にペーパードリップしました。しかし、このままではアイスで飲むには熱過ぎます。そこで粗熱を取る為にボウルに氷水を入れ、そこにグラスポットを沈めたのであります。
さて、このコーヒーが冷めるまでに洗い物を片付けてしまおうと、スポンジに洗剤をつけお皿を洗い始めました。コーヒーの粗熱を取る間の時間を有効活用するなんて、俺って手際が良いじゃん、とか考えていたのであります。ところがちょっとした不注意で、洗剤の泡が飛んでしまいました。しかもよりによって、冷却中のコーヒーの入ったグラスポットにポチャンと落ちたのであります。
樽一杯のワインにスプーン一杯の汚水を入れれば、それは樽一杯の汚水になる。
小山宙哉著「宇宙兄弟」（講談社モーニングコミックス）からのお言葉です。あ〜あ。変な作業効率なんて意識せずに、まず洗い物を片付ける、そしてクリーンな状態でコーヒーを淹れる、という当たり前の段取りにすれば良かったのです。無駄になったコーヒーはグラスポットの目盛りで4杯分。大きなグラスなら2杯分というところでしょうか。大した量ではないとも云えますけれども、一度芳しいコーヒーの香りを嗅いでしまった事もあり、なんか大損した気分になったのでありました。
【つづく】
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