歳を越えた辺りから、何をしても痩せなくなってしまいました。それどころか徐々に太りつつあるのです。年齢とともに基礎代謝が落ちているのでしょう。太るから運動が億劫、億劫だから太る、という負のスパイラル一直線。昔ほど自転車に乗らなくなってしまいましたしね。9月の頭にファットバイクのデブ号で鬼の和田峠に登ったのですが、足を着かないようにするのが精一杯で、蛇行しまくり。タイムは滅茶苦茶です。ま、足着き無しで登頂出来ただけでも、良しとしましょう。
この傾向はかみさんも同じであります。お互い50歳を越えて、いわゆる中年太りって奴でありますよ。昔のようにたくさん食べる訳でもないのに、着実に太っていくとはコレ如何に。特にお腹周りの弛みようは、情け無いとしか云いようがありません。
汝はなにゆえ痩せんと欲するか。デブは美しく、デブはたくましい。ただちにダイエットの煩悩を去れ。
浅田次郎著「竜宮城と七夕さま」(小学館)からのお言葉です。そうなのです。中年になれば、太るのは普通の事なのです。いや太っているのではなく、年齢なりの貫禄がついてきたのです。そもそも私のお腹についているのは脂肪ではなく、年月を経る事で得た知識なのであります。知識や知恵がお腹に溜まっているだけなのです。
とすると最近の私のお腹は、溢れる教養、飛び散る知性、といった様相を呈しておる訳でありますが、それにしても、少し痩せなくっちゃマズいよなぁ。
【つづく】
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