近、かみさんがオートバイに乗り始めた事もあって、このところ自転車で出掛ける機会が減っております。自転車もオートバイも雨天では楽しめないという共通点が存在しますけれども、それ故に、晴れると二人でオートバイで出掛けてしまうのです。かみさんは自転車には全く興味を示しません。自転車で出掛けるとなると必然的にかみさんは家で留守番、という事になりますので、夫婦の絆を優先すれば、自転車での出動機会が減るのは仕方のない事かも知れませんね。
私もかみさんも峠道のタイトなコーナーをキビキビ走るのが好きで、ツーリングでどこかへ出掛けて美味しいモノを食べる、という風ではありません。スキーを楽しむ感覚に近いと云うと、お分かり頂けるかと思います。
車や電車で出掛ける事と比較すれば、その道中を楽しむ感覚はオートバイの方が強いと申せますけれども、流石に自転車のそれとは比較になりません。自転車の方が速度が遅い分、走りながら周りを観察する余裕がある事は間違いありますまい。
汽車に乗ればさぞかし遠くへ行けるであろうが、その分だけ見識が増すというのは誤解である。路傍の花も梢の小鳥も、自らの足で歩く愚直な散策者のもとを訪のうてくるものである。
夏川草介著「本を守ろうとする猫の話」（小学館）からのお言葉です。四季の移り変わりを肌で感じようと試みても、オートバイの速度域ではちょっと無理がありましょう。最近はあまり自転車に乗れていないのですが、梅雨明けとともにもう少し乗ってみようと思った次第。まずはあまり背伸びせず、ちょっと遠回りして自転車で通勤する位から始めてみようかなぁ。
【つづく】
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