みさんが再びオートバイに乗る日が来るとは、つい先日まで想像だにしておりませんでした。20歳の頃、私に触発されて普通自動二輪免許(当時は自動二輪中型限定免許)を取得するも、特にオートバイを買わずにそのままペーパーライダーになり、35歳を過ぎて大型自動二輪免許を取りKawasakiゼファー750号に乗り出すも、数年後にはペーパーライダーに逆戻り。それが50歳を過ぎて、彼女が再びオートバイと関わるようになるなんて!
もどりたいと思った瞬間、人はもどれるんだよ。
木皿泉著「さざなみのよる」(河出書房新社)からのお言葉です。月並な言葉ではありますが、一生は一度しか無いのです。年齢的な事を考えると、このタイミングは彼女にとって、まさに最後のチャンスでありました。乗り続けてさえいれば、60歳を越えてもオートバイの運転は出来るかも知れませんけれども、60代になってから乗り出すのはちょっと無理でしょうからね。
巷では高齢者の運転免許返納が話題にあがっています。四輪車ですらそうなのですから、実際に体を使っての体重移動が必要な大型二輪車の場合、返納すべき時期がもっと早くに到来するのは間違いないでしょう。オートバイの運転に関して、我々50歳代に残された時間はそれほど多くはないのです。残り何年かは分かりませんけれども、かみさんと二人でオートバイライフを楽しもうと思います。
【つづく】
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