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このコンテナボックスの分だけで
40Kgであります |
近のYaszoneの記事を見ますと、まさにアウトドア・ネタ一色でありまして、このところ如何にキャンプに傾倒しつつあるかが分かります。元々若い時分からアウトドアには縁が御座いました。大学生の頃は冬の志賀高原に一週間程滞在してスキーを楽しむに当たり、宿泊は全て雪中泊(テント泊とか車中泊とか)とし、お風呂だけ近隣の温泉浴場を使ったりしておりましたし、子供が小さい頃は家族で毎週のようにキャンプ(さすがに厳冬期は避けておりましたが)に出掛けたものであります。30代半ばには、一ヶ月以上にも渡る長期オートバイツーリングに出掛け、そのうちの半分弱をテント泊で過ごしたりもしました。
こうしてみますと、元々アウトドア的な活動を好む傾向が強かった事が分かります。現在の私の装備は、若い頃から使い続けている年季の入った物品と、最近購入した新しい物品とが混じっています。テントやシュラフは20年近く前に購入したモノですが、何度も修理を繰り返し現在に至ります。良いモノを購入すると永く使えるというのは本当の事でありますなぁ。
しかし全て古いモノだけで運用可能かというと、実はそうもいかなかったりします。最近のアウトドア用品は非常に良く考えられていて細かい工夫に満ちているのに加え、材料工学的な進歩も相まって、軽くてコンパクトで使い勝手が良いものが多いですから、ついつい欲しくなってしまうのでありますよ。
20年以上前のキャンプと現在のキャンプの決定的な違いは、何と申しましても薪でありましょう。私が学生の頃、そもそも薪は購入するものではなく、キャンプサイト近辺で採集するものでありました。ですから鋸と鉈はキャンプの必携品だったのであります。最近は、例えそれが落ちている枯れ枝だったとしても、林の所有者の許可を得ずに拝借する事など考えられない時代となりましたから、当然のごとく、薪は購入するものという意識が広く定着しています。
基本的に、薪はキャンプ場の売店で買う事が出来ます。しかし売っている薪に多いのが、製材所から出る「切った薪」であります。火持ちであるとか、焚き火本来の情緒であるとかを考えますと、「広葉樹の割った薪」が最高なのですが、品質の高い薪を安価に提供してくれるキャンプ場って中々無いのも事実。
そこで私は町田にある東京薪販売から、広葉樹の割った薪を購入し、キャンプに持って行くようにしています。東京薪販売は、元々暖炉や薪ストーブのユーザ向けの燃料屋さんでありまして、高品質な薪がとにかく安いのであります。何しろ20Kgでたった1,000円でありますからな。ここの薪はよ〜く乾燥処理されているので、20Kgと云っても、アウトドアショップやホームセンターで売っている薪と比較しても、二割がた容積がありますぞ。
今回はこの薪を一気に60Kg購入しました。暖炉や薪ストーブがある訳でもないのに60Kgもの薪をどうするんだ、という意見も御座いましょう。ま、キャンプに何回か出掛ければ60Kgぐらいすぐに消費出来ますって。キャンプ場で少しずつ購入するのと、さほど大きな違いはありません。
いや、程度の問題ですね。
森博嗣著「スカルブレーカ」(中央公論新社)からのお言葉です。ま、キャンプ以外にも災害時の備蓄燃料と考えれば、薪60Kgぐらい何のその。60Kgを普通と考えるか、それとも常軌を逸した量と考えるかは、程度の違いに過ぎないのであります。それにしても野営や焚き火って、ホントに楽しいですね。
【つづく】
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