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  今週のお言葉  

 前は3誌も定期的に目を通していた自転車雑誌でありますが、ふとしたタイミングで買わなくなってから、全く読まなくなってしまいました。冷静に考えますと、こうした雑誌における中心的な話題は、当然ながら必ず自転車がらみでありまして、確かにロードバイクで出掛けたり、メンテしたりするのは楽しいのですけれども、雑誌を読んで毎月々々新しい発見があるかと云えば答えは否。曰く「高ケイデンスをキープしろ」、曰く「心拍コントロールで地脚を作る」、曰く「ヒルクライム専用ポジション・セッティング」・・・。

 読めばそれなりに楽しめますし、少なくとも新製品情報やトレンド動向は把握出来ますが、特集記事は一定の期間をもってループしている事も、また確かであります。ロードバイクの購入を考えている方であれば、最新情報を得る目的で雑誌を読むのは有効な方法でありましょう。しかし次々と新製品を購入し続ける訳にも参りませんし、特集記事にループが見られる以上、いつかはこうした雑誌に飽きを感じるのも仕方がない事と云えそうです。

 どの分野の雑誌でもそうかも知れませんが、特にロードバイクはその構造が単純でありますから画期的な大発明・大発見等は起こりにくく、記事がループに入りやすい傾向が高い事も(うなず)けましょう。更に最近の自転車雑誌は、ロードバイク対象、マウンテンバイク対象、ミニベロ対象といった具合にカテゴリの細分化が進んでいます。対象となる情報の範囲が絞られてしまう分、必然的にループのインターバルは短くなり、ロードバイク専門誌から得られる情報は薄くならざるを得ないという訳です。

 そこだけに捉われると守備範囲が狭くなります。

 又吉直樹著「夜を乗り越える」(小学館新書)からのお言葉です。自転車のカテゴリに囚われ過ぎず、もっと網羅的に自転車趣味を扱う雑誌があれば良いのですが、こうした包括的な内容の雑誌は、例えばロードバイクに特化した専門誌等に比べて押しが弱い部分がどうしても有りますから、スポンサードの面からも、比較的淘汰されやすいのかも知れません。

 以前、山と渓谷社から「自転車人」という雑誌が出されていて、私は割と好きで定期購読しておりました。ところが残念な事に、3年程前に無期限休刊となってしまったのであります。「自転車人」のようなカテゴリを横断した網羅的・包括的な自転車趣味の為の雑誌があれば、もう一度定期購読するのも(やぶさ)かではないのですが・・・。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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