近とみに時間が経つのが早く感じます。一週間なんて、あっという間。朝起きて、かみさんと一緒にコーヒーを飲んで、かみさんを仕事に送り出して、犬のこむぎの散歩に出掛けて、戻って犬の足を洗うとともにご飯をあげて、読書をして、かみさんが作ってくれたお昼ご飯を一人で食べて、職場に出掛ける日々。それなりに忙しく、それなりにスローに、毎日を過ごしております。仕事が終わって帰宅するのは深夜。お風呂に入って、かみさんと家カフェを楽しんでいるとあっという間に寝るべき時間になってしまいます。Yasちゃん、お休み、また明日ね〜。Kazちゃん、お休み、また明日ね〜。我々夫婦は一つの布団で寝ているので、別にお休みの挨拶なんてしなくても良いとは思うのですが、なんか習慣で挨拶してしまいます。

　いつものとおりの、至極ありふれた朝だった。目新しいことなど何一つない、うんざりするほど来る日も来る日も、判で押したように繰り返されてきた朝である。

　恩田陸著「錆びた太陽」（朝日新聞出版）からのお言葉です。日々の生活に不満がある訳ではありません。いやそれどころか、かみさんとの仲も割と良好ですし、零細ながら仕事にもありつけておりますし、他人の暮らしは分からないですが、一般的に考えれば、結構幸せに暮らしている方ではないかなぁ。

　それでも、嗚呼こうやって知らぬうちに歳をとっていくんだろうな、という意識というか実感というかは持っておりまして、だから？と尋ねられたら返答に困ってしまうのですが、少なくとも今の暮らしが、ず〜と永く続けば良いなぁとは考えております。

【つづく】

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