1年半以上にわたって、かみさんの母ちゃんを家で介護していた事実を、少なくともYasZone上では一切触れないようにして参りました。元々このYasZoneは、遊びを主体としたサイト。読者の方も、そういう意図で読んで下さっている方がほとんどでしょうからね。ま、実際には介護に関する悲壮感など全然無く、逆に同居&介護を楽しんでいた位なのでありますけれども、こういう話題は人によって捉え方も異なりましょうし、敢えて触れずにいたのであります。
例えば今年の正月の記事(今週のPhoto)で「日曜日にかみさんと府中の大國魂神社に行ってきました」と書いていますが、実際には義母も一緒でありました。ね?確かに「かみさんと2人で」とは書いてないでしょ?このように嘘は書かないけれど、少しずつ表現を工夫し、介護している事実を表に出さないようにしてきたのでありますよ。内輪の話に過ぎませんしね。
義母が亡くなった事で、またかみさんとの2人の生活に戻ります。しかし以前と同じ暮らしに戻れるかと問われれば、答えは否。完全に同じ状態に戻る事は困難でありましょう。
同じではあらない。
村上春樹著「騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編」(新潮社)からのお言葉です。義母の介護を、かみさんと力を合わせて一緒に行なってきたという自信や自負や一体感はとても強く、かみさんと私の関係が、以前にもまして、より強固になったのは確実であります。様々な問題・課題に対して、かみさんと2人で話し合い、分担し、一つ一つ解決して参りました。結果としてお互いのお互いに対する信頼度は、より高まった気がします。
残念ながら義母は逝ってしまいましたけれども、我々夫婦の絆を強めるというお土産を残していってくれたようにも思うのです。
【つづく】
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