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こむカーでGO! |
週の日曜日に犬のこむぎをこむカーに乗せて、立川の昭和記念公園に出掛けた際のお話で御座います。ドッグランで大いに遊んで、こむぎは大満足。いそいそと帰路についたのであります。昭和記念公園を出て南に進みますと道は片側2車線で、右車線は右折専用レーンとなっています。曙町一丁目交差点です。ここを右折すると数十メートルで青梅線の踏切を渡る構造になっている為、この交差点の右折レーンは慢性的に渋滞しているのでありました。
こむカーは平たく云えば、自転車で牽引する犬用リアカーです。牽引しているのが自転車なので、勘違いをしてしまいがちですけれども、こむカーを牽引していると車両運送法上は自転車では無くなってしまい、歩道や自転車専用道路は一切通行禁止となります。つまりは車と同様、車道の走行が義務づけられるのですが、スピードは出ないし自転車に比べてそれなりに車幅がある為に、道幅や交通量を考慮して他の車の邪魔にならないルートを選ぶ必要が御座います。
昭和記念公園は立川駅の北口側にあり、南口側に渡るルートは複数存在します。しかしこむカーでの走行を考えますと、この曙町一丁目交差点を右折せざるを得ないのです。唯一、周りに迷惑を掛けないで通行出来るルートですからね。その代わり、慢性的な渋滞は覚悟しなければなりません。踏切の状態によっては一回の青信号で2〜3台しか通過出来ない事すらあります。この日も相変わらず混んでいて、私とこむぎは、右車線に並んで、右折待ちをしていたのでありました。
「まあ、可愛いワンちゃん!!」 比較的空いている左車線を走ってきた車が急に減速し、こむカーを牽引する我々の横をノロノロと併走しています。こむぎと一緒に、こむカーで出掛けますと、その姿を見て声を掛けて下さる方は結構いらっしゃいます。ま、自転車で牽引するリアカーに、犬が良い子でちょこんと乗ってたら、声を掛けたくなる気持ちも分かりますがね。
ところが、歳の頃50代後半とおぼしきこの女性は、運転席の窓から乗り出すように我々に向かって手を振ってきたのです。一応お辞儀を返しましたが、ちょっと危ないなぁ、ちゃんと前を見て運転して下さいね。おっと、今度はスマホを取り出して、我々を撮影しはじめましたではありませんか。彼女の車は我々の左前方3m位の位置ですので、完全に後ろを振り返る形での撮影です。その間も女性ドライバの車は微速前進を続けていて、全く前を見ていない状態。
ガリベリガロボリン!あ〜あ、左側の縁石に擦ってしまいましたよ。かわいそうではありますが、完全な自業自得。それにしてもガードレールとその下のコンクリート製の縁石に同時に擦ったようで、歩道を歩いていた歩行者全員が振り返るほど、大きな音がしたのでありました。こむぎも思わず「ウワオゥン」と声を出しておりましたよ。
びっくりさせないでくださいよ。
小嶋陽太郎著「こちら文学少女になります」(文藝春秋)からのお言葉です。脇見運転は事故の元。こむカーに良い子で乗っているこむぎの写真をSNSにアップしたかったのでしょうが、スマホの操作は停車中に行うべきでしたねぇ。それにしても、ありゃ修理に結構掛かるぞ〜、きっと。
【つづく】
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