に秋めいてきました。ついこの間まで暑い日が続いていたというのに、バタバタバタと台風が襲来したと思ったら、残暑らしい残暑もなく、いきなり秋になってしまった印象です。
さて、暑い間は冷たいフローリングに直接寝ていた犬のこむぎも、そろそろ布団が恋しくなったようでありますよ。元々お布団大好き犬である彼女、夜になるとクムクム云いながら私の後をついて回ります。夫婦の寝室はベッドではなく一々布団を敷くスタイル。私が布団を敷いた途端にこむぎがサッとやってきて、布団に潜り込むではありませんか。まるで狙っていたかのような行動であります。
そういう作戦だったんだよ。
平野啓一郎著「マチネの終わりに」（毎日新聞出版）からのお言葉です。そうです。まさに、私が布団を敷くのを待っていたのであります。
ねぇ、こむちゃん、エスキモーの犬はマイナス30℃以下の雪原で寝ているそうだよ。いくら何でも、羽毛布団に潜り込んで眠るのは、贅沢というか、犬としての矜持に欠けるというか、甘ったれ過ぎというか、いずれにしろ堕落してると思うんだけどなぁ。
当の本人は私の思いなど全く意に介さず、布団に中で長く伸びて、呑気に熟睡しているのでありました。
【つづく】
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