イキング形式(ビュッフェ方式)のレストランで食事をする際、どんなに気をつけていても、卑しい性格が出てしまいます。「大盛り癖」とでも申しましょうか。これでもか、という位に食べ物を皿に盛ってしまうのでありますよ。こうした悪癖は立食パーティでも同じ。食べる量を問題にしているではありませんよ。バーで呑み過ぎを指摘される事はあっても、レストランで食べ過ぎを注意される事はありませんし、それがマナー違反に問われる事も無い筈です。私が申し上げているのは、皿に取る量の事なのであります。
たくさん食べたいなら、何度も取りに行けば良いのです。そんな事は分かっているのです。にもかかわらず、思わず皿に山盛りに取ってしまうのは、一言で云えば「卑しさ」故なのでありましょうなぁ。
いやあねえ、みっともない。
加藤千恵著「あとは泣くだけ」(集英社)からのお言葉です。ホテルや旅館の朝食でこうしたバイキング形式を採用しているところは多く、さもしい行動を取らないように常に注意しているつもりではいるのですが、はっと気がつくと、皿を山盛りにしてしまっている自分が居ます。魅力的なおかずを見ると、過剰に皿に取ってしまうのです。あたかも腹ぺこの状態でスーパーに買い物に行くとアレもコレもと買い過ぎてしまうが如く、適正量を越えて盛ってしまうのであります。私も50歳ですし、大人としての品格を身に付けたいと思ってはいるのですが・・・。情けない話ですけれども、こうした卑しい癖は一生治らないのでありましょうなぁ。いやあねえ、みっともない。
【つづく】
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