の敬愛する、ともちんさん、Kincyanさんが、それぞれロードバイクをオーダーされました。ともちんさんはラバネロ(タカムラ製作所)、KincyanさんはZULLOです。練馬とイタリアという工房の立地の違いはありますけれど、採寸して自分にピッタリのクロモリロードバイクを注文するという点においては、全く同じでしょう。まさに世界に一台しか無い宝物であります。
私の所有するピンクちゃんも、競輪フレームビルダの井田倫正氏謹製によるフルオーダー品。フルオーダーの場合、全ての仕様を自分自身で決定出来る反面、逆を云えば全ての仕様に自分が責任を持たねばならない訳でもありまして、結構楽しい作業でありながら、実際プレッシャーも掛かります。
昔、ある彫刻家の方が書いた本で読んだのですが、「木を削って仏様を作っているのではありません。我々彫刻家は、木の中に元々埋め込まれていた仏様を、掘り出させて頂いているだけなのです」という言葉が印象に残っております。自転車のオーダーは、まさしくそんな感じ。私のピンクちゃんも実は私の所に来るべく元々存在していて、それを井田倫正氏やマングローブバイクスの大将に手伝って貰いながら掘り出した、というイメージが一番しっくりくるような気が致します。
ありがとう、私を見つけてくれて
万城目学著「ホルモー六景」(角川書店)からのお言葉です。ロードバイクたちは、きっとそう思っているに違いありません。こちらこそありがとう。僕のもとに来てくれて。
先日Kincyanさんの所有する青い宝石ZULLO号を拝見させて頂ける筈だったのですが、私が直前に体調を壊してしまい、やむなくドタキャン。ともちんさんのラバネロ号は製作に入ったばかりで、フレームの出来上がりが桜の咲く頃との事。しかも今まさにフレーム色の選定中!という訳で、残念ながら今のところ、御両名の愛機を拝見する事は出来ておりません。
明日の土曜日の夜はURIBOZの飲み会。お二方からオーダーにまつわるお話をお聞きするのが楽しみでありま〜す。
【つづく】
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