転車趣味は、勿論、乗って楽しい、出掛けて楽しいのでありますが、雨の日だって楽しいのであります。そう、自転車の整備のお話です。

　雨の日に乗ればドロドロに汚れるのは当然ですが、晴れの日でも結構汚れは付くもの。自転車の汚れは主に砂埃等がオイルに付くものと、自分のかいた汗に由来するものに大別されます。いずれにしろ埃や塩分は腐食の原因となり得ますから、きちんと掃除してあげる事が整備の第一歩なのでありますよ。余分な汚れたオイルを灯油やパーツクリーナで落とし、きちんと注油する。塗装面にワックスを掛ける。たったこれだけの事ですが、こうした作業を経る事で、気付きにくい軽微な故障も早い段階で発見しやすくなるのです。

　私の場合、もっとも汚れやすいチェーンとスプロケットは2セットで運用しています。ですからいつもチェーン周りはピカピカ。私は坂道ではすぐに抜かされてしまうヘタレたオサ〜ンでありますが、チェーンの綺麗さではその辺の方には絶対に負けない自信が御座います。

　うっすらと油膜の引けたゴールドに輝くKMCの窒化チタンコートチェーン。美しい。ここまで綺麗だと、ぺろんと舐めてみたくなる程であります。チェーンのコマとコマの隙間まで綺麗にする為に、ブラウンの電動歯ブラシまで用意しちゃってるんですからね。

　素敵な不毛だ。

　三浦しをん著「君はポラリス（新潮社）」からのお言葉です。ちょっと変態っぽい潔癖さではありますが、ピンクちゃんが綺麗だとお出掛けも楽しくなろうというもの。ま、ここまで綺麗にしても、走り出せばすぐに汚れちゃうんですけどね。という訳で、相も変わらず雨の日はシコシコとチェーンを磨く私なのでありました。

【つづく】

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