日のお話です。自転車で藤野方面にお出掛けした際の帰路、甲州街道(国道20号)大垂水峠を相模湖側から高尾方面に向けて、えっちらおっちら登っておりますと、あれれ、路肩のガードレールにお猿さんが座っているじゃありませんか!かなりの至近距離です。あわわわ、カメラカメラ〜!写真を撮ろうとしてジャージのバックポケットから携帯を取り出そうとしました。早く早く〜!早くしないとお猿さんが逃げちゃうよ〜!ところが焦れば焦るほどカメラがポケットに引っ掛かって中々取り出せないのであります。
焦りまくる私を尻目に、お猿さんは悠々とガードレールの上を四つん這いで進んでいきます。折角のシャッターチャンスだというのにお猿さんが行っちゃうよ〜。と、嗚呼、何たる!野生のお猿さんともあろう者が、前足を滑らせ、ガードレールに顎をゴンと打ちつけたではありませんか!わははははははははは。顎を打った瞬間、確かに「ぐっ」という声を出しましたぜ。まさに「猿も木から落ちる」であります。しかし、ちくしお。こういう時に限って写真も撮れていないし、一緒に笑う仲間もいないなんて!この滅茶苦茶面白い光景を誰かに見せたいよぅ〜!
ひとりぼつちといふことは、こんな時たいへんつまらないと思ひます
新美南吉著「牛をつないだ椿の木(角川書店)」の中の「カブト虫」という短編の中のお言葉です。それにしても面白ビデオってテレビでよくやってますけど、実際に撮るのは至難でありますなぁ。カメラを素早く取り出す練習でもしてみようかなぁ。
【つづく】
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