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  今週のお言葉  

 最近、私の自転車仲間のUさんという女性の方が、ご自身のブログで以下のごとき宣言をなさいました。

わたくしは、、、
うっかりと、、、
CAADXの存在を知ってしまいました!
だ、誰かぁぁぁ、わたくしを止めて〜!
「およしなさい」と言って〜!

 解説させて頂きましょう。CAADXと云いますのは、米国キャノンデール社製のシクロクロスバイクというカテゴリに属する自転車の事です。Uさんは、この新しい自転車に魅せられ、欲しくて欲しくてたまらなくなってしまったのでありました。

 シクロクロスバイクというカテゴリは、あまり一般的ではないかも知れませんね。ドロップハンドルが装着されており、見た目はロードバイクにそっくり。フレームサイズもホイールサイズもロードバイクと共通です。大きな違いはタイヤでありましょう。34mmの太めのブロックタイヤが採用されているのであります。23mm幅のロードタイヤに比べるとかなりの太さです。そうです。シクロクロスはロードバイクにそっくりなシルエットを持ちながら、(れっき)としたオフローダーなのであります。

 乗車したままではクリア出来ないセクションでは、自転車を担いで走らねばならない関係上、フレームの前三角部分にはボトルケージもありませんし、ワイヤの取り回しも、担ぐ際に邪魔にならないように工夫されています。そうそう、ブレーキもロードとは異なります。泥詰まりによるトラブルを回避する為に、一般的なサイドプルブレーキではなく、カンチレバーブレーキが用いられているのです。

 このように、細かい仕様の違いはあるにしても、見た目、シクロクロスとロードはそっくりであります。勿論Uさんはロードバイクを所有されています。しかも彼女のモノは、同じ米国キャノンデール社のCAAD9というアルミニウム製ロードバイク。対して今回Uさんが食指を動かしているCAADXは、実は同社のロード用フレームCAAD8の親戚筋にあたるアルミフレームですので、現在所有している自転車と同一メーカ製で同一シルエットの、しかも下位グレードのものを買おうとしている事になります。

 現在彼女がお持ちのCAAD9と、新しく欲しいCAADXはシルエットはそっくりですが、オンローダーかオフローダーかという意味で、用途は全く異なります。故に機能的な面から考えれば、今回のお買い物には十分な必然性が認められそうであります。ところがですねぇ、Uさんは、29erのマウンテンバイクも所有していらっしゃるのですよ!!

 Uさんは、シルエット的にも機能的にも重複する、複数の自転車を既にお持ちな訳でありまして、故に、購入に際して少なからぬ呵責(かしゃく)をお感じになったのでありましょう。それが、欲しくて欲しくてたまらないにも関わらず、「だ、誰かぁぁぁ、わたくしを止めて〜!」という、あたかも自らの購買意欲にブレーキを求めるかのような発言をするに至った理由だと思われます。

 カンの良い皆様ならば、もう真実を見抜いていらっしゃるかも知れませんね。そうです。Uさんは「だ、誰かぁぁぁ、わたくしを止めて〜!」と云いつつ、初めからCAADX購入の意志を固めていたのでありました。欲しいモノは欲しい、だって欲しいんだもの。その気持ちは良〜く分かりますですよ。でも初めから気持ちが固まっているのなら、他人に意見を乞う必要など無いのに〜(笑)。

 諸君、異論があるか。あれば、ことごとく却下だ。

 森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」(角川文庫)の中のお言葉です。一見理不尽な問い掛けの様に感じるかも知れません。異論があるかと聞きながら、その実、全てを却下しようという訳ですから、そもそも問い掛ける必要など無いとも思えます。ところがリーダが集団を思う方向へ牽引しようとする場合、実際にはこの程度の押しの強さが有ってちょうど良い位なのでありますよ。

 ふふふふふ。それにしてもUさんって、気風(きっぷ)の良い方ですなぁ。重要な局面でリーダシップを全然発揮出来ない民主党の御歴々には、Uさんの爪の垢でも煎じて飲んで頂きたいと思う次第であります。又は、政治家の先生は生半可な知識や考えを振り回す事を自重し、自らのリーダシップの無さを認めた上で、素直にお祈りでもしておいて下さいな。「なむなむ」、とネ。(ははは、「夜は短し歩けよ乙女」を読めば分かりま〜す)Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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