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  今週のお言葉  

トピーク社製のモジュラーケージII
可変機構が搭載されています。
ちょっと野暮ったいのが難点。

 ロードバイクにお乗りにならない方から見れば、「一日に160Kmまでなら普通」とか「東京から出掛けて山中湖でほうとう食べて帰ってくるサイクリング」なんて、ちょっと異常に感じるかも知れませんね。実際には、慣れてしまうとあまり大層な事では無いのでありますがね。

 長い距離を走るとなると、水分やミネラル分の補給は必須。その為にサイクリング時は必ずボトルを携帯し、頻繁に水分補給しながら走るのであります。このボトルを自転車に搭載する金具の事を、ボトルケージと呼びます。

タイオガ製ボトルケージ。
トピーク製と対極をなすシンプルさ。
ただし74mm固定。

 自転車専用のボトルは、飲み口に工夫がしてあり、口で吸うと中身が出ますが、通常の状態ではロックされていて漏れる心配が無い機構になっています。手で蓋を開ける必要も無く、停まらずに走りながら飲むには最適な造りという訳。こうしたサイクルボトルの直径は74mmで統一されています。故にボトルケージもこの大きさになっているのですが、この74mmという寸法、500mlのペットボトルに比べるとかなり太いのであります。ですからボトルケージに500mlペットボトルを固定する事は出来ません。実際にやってみると分かりますが、かなりガタガタに緩い状態ですので、振動で簡単に落ちてしまうのです。

 私は、今までトピーク社製のモジュラーケージIIを使っておりました。サイクルボトルを持っていない時でも、ペットボトルを携行出来るようにという配慮からです。付属のネジを回転させる事で、通常のサイクルボトル用としても、500mlペットボトル用としても使えるだけでなく、細身の缶コーヒーまで固定出来るという、可変機構を搭載したアイデア商品です。これを使えばどんな状況にも対応出来ると、実は、ほくそ笑んでいた訳でありました。

 少なくとも私の場合、ロードバイクを買い物用途に使ったりという事はほとんどありません。ジャージを着てレーパンを穿き、ヘルメットにアイウエアにサイクルグローブをつけ、ビンディングシューズを履いてサイクリングに出掛ける訳ですから、よく考えますと、ボトルを携行していないなどというシチュエーション自身が、全く存在しないのであります。勿論、出先で500mlのペットボトルを買う事は御座います。しかし中身をボトルに移してペットボトル自身はその場で捨ててしまうのです。

 思い起こしてみますと、トピーク社製のモジュラーケージII導入以来、一度もサイクルボトル以外のモノを固定した事がありません。私にとってモジュラーケージIIの可変機構は、実は無用の長物以外の何者でもなかったのでありました。

 現在のメイン自転車、ボンバー号(通称:ピンクちゃん)は、細身のクロモリフレームのロードバイクです。ガチャガチャと様々な調節機構の付いたモジュラーケージIIは、お世辞にも似合うとは云えません。そこでボトルケージを買い換える事に致しました。どうせなら、よりシンプルなモノの方がピンクちゃんにマッチするでしょう。そこで選んだのが、タイオガ製のステンレスボトルケージです。モジュラーケージIIと対極をなすシンプルさ。ステンレスのパイプを曲げただけの構造です。シンプル故に美しい。

 単純である事は究極の洗練である。

 ガー・レイノルズ著(Garr Reynolds)熊谷小百合訳「プレゼンテーションzen」の中のお言葉です。シンプル・イズ・ベストという表現が御座います。こうした当たり前の事を忘れていました。モジュラーケージIIを使っていた時には普通に感じていたのですが、タイオガ製に換えてみると、今までのモノは、細身のクロモリフレームには、あっていなかったと気付きました。

 こんな風に、ピンクちゃんを自分好みにチョコチョコ改造していくのも、自転車趣味の大いなる楽しみの一つなのでありました。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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