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  今週のお言葉  

 

 先日、な〜んか変な看板を見掛けました。「サイクリングロードは歩行者優先です」 だってさ。ふふふ。行政の馬鹿さ加減も来るところまで来たという感じですなぁ。これじゃサイクリングロードじゃねぇじゃん。

 何でこんな事になるかというと、次のようなプロセスを経た結果なのだと推測されます。

  1. まずは川の堤防に沿って国主導でサイクリングロードを作った
  2. ところが歩行者やジョガーがこの道を使い始めた
  3. 自転車と歩行者の事故が発生した
  4. 交通弱者救済という観点から自転車側の過失割合が増大させられた

 国土交通省のページには、「大規模自転車道整備計画」と明記されています。元々は純粋にサイクリングロードとして出来た道なのです。ところが歩行者を規制する決まりや罰則が無かった為に、どんどん自転車道に歩行者が流入してしまいました。ロードバイクは軽く30Km/hで巡航出来ます。これだけの速度差が存在し、しかもあくまでも自転車が優先であり歩行者は間借りしているに過ぎないという理解が無い状態では、事故が起きるのはもはや当然でありましょう。

 河川敷は国の持ち物です。その利用権を地方自治体に貸与しているに過ぎません。多くの場合、地方自治体の解釈の間違いにより、「サイクリングロードは歩行者優先です」なんて阿呆な看板が立つようになってしまったのであります。

 これって自動車で考えてみたら、かなり無理がありますぜ。例えば自動車専用道路である東名高速に、事実上罰則が無いのを良い事に、歩行者が入り込んで来たとします。自動車と歩行者との間には大きな速度差が存在しますし、ましてや、あくまでも自転車が優先であり歩行者は間借りしているに過ぎないという理解が無い状態では、事故が起きるのはもはや当然でありましょう。かくして「東名高速は歩行者優先です」という看板が立つようになりましたとさ。ね?あまりにもおかしな話でしょ?

 府中の森公園付近の多摩川サイクリングロードは、土曜日の午後、無法地帯化してしまっています。台形断面の土手を駆け上がってきた歩行者が左右の確認無しにサイクリングロードを横切るのです。川原でバーベキューをしている連中です。あのですね、このエリアには「バーベキュー禁止」と大書された看板がそこここに立てられているのですよ。そこで火を燃やし酔っぱらって、左右を確認せずにサイクリングロードを走って渡ろうとする。しかも子供連れ。滅茶苦茶です。更に公共の水道にゴミを放置していく。ねぇ捕まえちゃってよ、お巡りさ〜ん!という感じなのであります。

 腹の立つ話です。しかしそれがどんなに滅茶苦茶な振る舞いであろうとも、今となっては歴史的な経緯を盾に、サイクリングロードにおける自転車の復権を目指すなんて、既に意味をなさないでしょう。サイクリングロードに歩行者が流入するのは、既成事実であり、こういった慣習を変えるのは困難であろうと考えられるからです。

 どちらに優先権があるとか無いとか考えるからややこしくなるのであります。両者がサイクリングロードをシェアする気持ちで、最低限の譲り合いをすればよいのです。

 こうした考えは既にサイクリストの中では浸透しつつあります。勿論なにも分かっちゃいない馬鹿なサイクリストもおりますが、概ねサイクリングロードにおける最高速度は25Km/h以下に抑えられているようです。更にやたらとベルを鳴らさない事も、少なくともロードバイクの間では定着しつつあるように思えます。歩行者に「すみませ〜ん」と声を掛ければ角も立たないと云うものです。

 ところが先日、浅川サイクリングロードでこんな事がありました。私の前を一台のロードバイクが20Km/h程で巡航。私もこの自転車にあまり付き過ぎないように5m程あけて、走っておりました。前方に4人で横に広がって歩いているオバサマ発見。先行するロードバイクは速度を落としオバサマ達の歩行速度に合わせつつ「すみませ〜ん」と声を掛けました。その途端オバサマが「危ないじゃないの!!横、通りなさいよ!!」とキレたのでありました。八王子市立横山第二小学校付近での出来事です。他にも多くの歩行者がこのやりとりを見ており、皆、あまりの傍若無人な振る舞いに唖然としておりました。

 道幅一杯に横に広がって歩いていれば、自転車だろうがジョガーだろうが、邪魔になるのは当然です。理由に関わらず広がって歩くほうが悪い。そんな事って子供でも分かるでしょう。どちらが優先かどうかなどという以前の問題であります。いい大人がみっともねぇなぁ。

 悪いことしたときは、ごめんなさいっていうんだゾ。幼稚園じゃ皆そうしてるゾ。

 臼井儀人作の漫画「クレヨンしんちゃん」の中での、しんのすけのお言葉です。サイクリングロードの将来について論議しようとしても、相手が幼稚園生以下の思考しか出来ないのであれば、ディスカッションになり得ません。

 こうなるとやっぱ法でガチガチに縛るしか無いのかなぁ。なんか情けな〜い話であります。はぁ〜。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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