っちゃおうかなぁ。やめといたほうが良いかなぁ。贅沢かなぁ。でも買うとすれば今しかないよな。
最近の私ときましたら、頭の中は新しい自転車の事ばかり。夢のオーダーフレームが手に入るかも知れないという千載一遇のチャンスですから妄想にもそりゃ熱が入ると云うもんであります。
ところがいざ決断しようとすると、逡巡してしまうんですなぁ。まだかみさんにも相談してないんですよ。故に新しい自転車の購入に対して、明確に反対する人が居る訳じゃない。それなのにクヨクヨしてしまうのです。貧乏性なのかしらん。
たいていの男は意気地なしね、いざとなると。
夏目漱石著「行人」(新潮社)の中のお言葉です。明治の男をもってしても、意気地なしと云わせしむるとは、結局のところ男というものは、昔から実は女々しい存在なのかも知れませんねぇ。
考えれば考えるほど、ウジウジと泥沼にハマっていきます。あらやだ、あたしったらすっかり悩んじゃったわ。仕方ないでしょ。決められないんだもの。そうよ。買おうかどうしようか決められないのっ。だって僕ちゃん女の子だもん。あれ?
【つづく】
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