であります。いよいよ自転車の季節がやってきます。自転車雑誌を覗いてみますと、新しい機材の情報で溢れ返っており、こう云うのを見ておりますと、どんどん物欲魂が励起されて参ります。まさに欲しいものだらけ。
うひひ。新しい自転車欲しいなぁ。フレームはやっぱりブリジストンアンカーのクロムモリブデン鋼にして、車輪はマングローブバイクスの大将に手組みでお願いする事にしよう。コンポはオールデュラは高価過ぎるから、基本、アルテグラで組んで、フロントシフタとSTIレバーだけデュラを奢るとするか。シートは何にしようかな。これはマングの大将に相談だな。大将、シートとシートポストには一家言あるものね。とすると、総額は・・・。ぎょへ〜、完全に予算オーバーだ〜。
我が敬愛するともちんさん曰く、こういう輩を「妄想族」と呼ぶのだそうであります。しかしこの妄想タイムの楽しい事!「ロードバイクパーツカタログ2010」なんていう分厚いムック本を読んでおりますと、まさしく時間を忘れてしまうのであります。
良いね良いね、オススメの組み合わせだよ。しかもね、服が欲しいとか時計が欲しいとか鞄が欲しいとか、ブランド品をネダっている訳じゃないしね。自転車は健康器具だ。新しい自転車を買って健康が保てるのであれば、これ程安い買い物もあるまい?こりゃ買うしかないよ。毎日一生懸命働いているんだもの。自転車くらい買ったっていいよね。ねねね?それにね。おいらね。もう今年で46歳になる訳で、楽しく自転車に乗れる期間なんて限られている訳よ。あえて言わせて頂きやしょう。「たった」数十万円の事を我慢し続けて、結局自転車に乗る事が体力的に無理な年齢になっちゃったとしたら、こりゃもう一生の後悔ですぜ。ね?買うべきでしょ、新しい自転車。もうこりゃ絶対のオススメでしょ。
それを君に勧めるものは君自身ばかりだ。
有島武郎著、生まれいずる悩み(岩波書店)の中のお言葉です。買っても良い?なんてレベルを遙かに超えて、少なくとも私にとっては、既に買う事自体が必然とも言え得る、新しいロードバイクでありますが、かみさんにはこれが中々理解して貰えないんですなぁ。購入する事によるメリットについての合理的な説明の準備、すなわちかみさんへのプレゼンの用意は万端なのでありますよ。しかし敵は聞く耳をお持ちでないと申しますか、この購入の必然性を理解しようとすらしてくれないのであります。
それを君に勧めるものは君自身ばかりだ。
嗚呼、妄想族として悶々とした日々をこのまま続けるしかないのでありましょうか。それとも家庭争議を覚悟で黙って買っちまいましょうか。私のハートは揺れ動いているのでありました〜。そういえば小学校4年の頃、誕生日に新しい自転車を買って貰えるかも知れない事になって、その時も今回と同じように悩み抜いたのでした。あれから35年も経過したというのに、一切の進歩も成長もなく、同じ悩みで同じように悶々とする、小学生並の私って一体・・・。
【つづく】
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