の知り合いに、夫婦でロードバイクにお乗りになられている方が結構いらっしゃいます。夫婦で共通の趣味を持つ事は素晴らしい事であります。あぁ羨ましい。グランフォンド八ヶ岳やマウント富士エコサイクリングにも、ご夫婦で参加されていらっしゃる方々がちらほら。こういう風になれたら良いなと思いつつ、かみさんをショートサイクリングに誘い出したりしてはいるのですが、中々熱狂的になるところまではいかないようです。だって、「坂があるところは行かないよ。疲れちゃうの嫌だもん」というのが彼女の意見。嗚呼、坂を登ってこそ楽しいのに〜。

　それでもうちの場合はまだ脈がある方なのかも知れません。周りの自転車乗りの方にお聞きしましたところ、状況は大きく二分されるようなのであります。意気投合し夫婦で自転車に熱中しちゃうか、逆に丸っきり自転車に興味が無く高価な部品の購入に関しても価値観の壊れた馬鹿扱いをされるかという、両極端の振る舞い。

　女の批評って二つきりしかないじゃないか。まあ素敵と、あなたってバカね、の二つだけだ。

　日本を代表する作家、三島由紀夫氏のお言葉です。私は女性蔑視論者ではありません。いや、文豪三島由紀夫氏の言葉をお借りして、私の置かれている状況を説明してみようかと、そう考えただけでありまして、別に女性を馬鹿にしようなどと云う意識は、毛頭無いのでありますよ。

　かみさんには、出来れば「まあ、自転車って素敵」と思って貰いたいもんであります。だって夫婦でサイクルイベントに参加している方々を見れば、みなさんとても楽しそうですしね。それにしても素敵なのは自転車、馬鹿なのはあなたって論調は、まさしくかみさんのそれであります。文豪の人を見る眼というのは、それはそれは的確なのでありました。

【つづく】

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