日の朝、国道20号、通称甲州街道にはたくさんのローディが繰り出しています。個人で走る方、3〜4人の小集団で出掛ける方、中には30台以上の大集団も存在します。最近は雑誌等での啓蒙活動も進み、皆さん、概ねジェントルに走っていらっしゃいます。少なくともロードバイクの右側通行は激減しました。ま、道交法上、当然の事ではありますけどね。
しかしまだまだ街中には無法な運転をする自転車が溢れています。一部のママチャリです。彼らに車両を運転しているという自覚はなく、左側右側関係なく進路を取り、歩道の歩行者を邪魔者扱いするなんて日常茶飯事。でもある意味仕方がないかも知れませんね。警察の白チャリ自身が平気で並進や右側通行しているんですから。そもそも「車両は道路の左側を走行する」というのは道路交通法の大前提でありまして、自転車の歩道通行可というのは、本来緊急避難的な例外措置に過ぎなかった筈なのです。こういった事はきちんとお巡りさんから率先して実行して貰わないとね。
ま、速度の遅いママチャリは何とかなっても、ロードバイクの場合は冗談では済みません。楽々時速30Km/hで巡航する事が出来るこの乗り物は、ちょっとした操作ミスで簡単に交通事故の加害者になってしまいます。ポテンシャルが高い故に、車両運転者としての認識が必須という訳です。
国道20号大垂水峠を越えて西の方に進んで参りますと、青と黄色のジャージの方々とすれ違う事が結構御座います。Eeeランと呼ばれる走行会で雛鶴峠にお出掛けになっていた、な○しまフ○ンドの皆様であります。な○しまフ○ンドは地元では有名な自転車ショップで、特に雪のない季節は、中央道相模湖IC入り口から橋を渡り、有名な喫茶店shuのある日連(ひづれ)を経由して、雛鶴トンネル手前の饅頭屋まで出掛ける事が多いようなのであります。
日野から西方面にツーリングに出るとなりますと、大垂水峠を越えなければなりません。すると時間帯によっては、この、な○しまフ○ンドの方々と遭遇する事になります。
どういう決まりで走っているのか分かりませんが、この集団、午後ともなりますとバラバラにバラケている事が多く、特にこのバラケている時のマナーの悪さといったら、筆舌に尽くし難い程なのであります。40Km/h程度で走行している自動車の後方1m位についてスリップストリームを使うは、渋滞している車の列を中央に出て右側から抜かすは、交差点を二段階右折しないは、そもそも赤信号を守らないはで、これはもう、滅茶苦茶と云っても過言では無い位なのであります。我が物顔と申しましょうか、走路上の迷惑以外の何者でもありません。自転車に乗る我々から見てもそうですから、自転車に乗らない方から見れば単なる暴走族でしょう。彼らのお陰でローディ全体の地位が貶められてしまうのではたまったものではありません。集団走行時はまともなんですけどね。一旦バラバラになると何故こんなふうになってしまうのでありましょうか。
彼らをお赦し下さい。彼らは何をしているのか、分からずにいるのです。
新約聖書「ルカ福音書23:34」のお言葉です。な○しまフ○ンドは自転車を売ったりお客を集めたりするだけに注力傾倒し、初心者に対するきちんとした教育や啓蒙活動を行なっていないのでしょう。彼らの中ではEeeランで早く走る事だけが正義となってしまっています。彼らは知らないだけなのです。きちんと教えない、な○しまフ○ンドがいけないのです。
かつて一度だけ彼らの無法を注意した事があります。赤信号で停止している私を抜いて、無理に直進しようとしたのでありました。国道20号大垂水峠から東京方面に向けて下って参りますと、右手にファミリーマートがある先に信号が御座います。この高尾山入口の赤信号を無視して進もうとしたのであります。確かにここはT字路で、横から車が出て来る事はあまりありません。左の側道はおみやげ物屋街に繋がっているだけですからね。しかしここには横断歩道があり、しかも休日の高尾山でありますから、かなりの歩行者が渡るのです。案の定、な○しまフ○ンドジャージのおじさんは歩行者の方と接触しそうになりました。「おい、信号赤だぞ」と声を掛けましたところ「俺だけじゃない。この位みんなやってる事だ」と云うではありませんか。歳の頃50代半ばといったところでしょうか。「何だよ俺が何か悪い事したって言うのか?!」 何と!云うに事欠いて逆ギレです。チョット待てよ。赤信号無視して歩行者と接触しかけたのは、100%お前さんが悪いんだよ。周りの歩行者の方から「馬鹿じゃねぇのこいつ」という声が漏れていました。恥ずかしいお話です。若い人ならいざ知らず、この位の年齢の馬鹿となりますと、矯正は不能でしょうなぁ。こりゃ死ななきゃ治らない〜ってね。
な○しまフ○ンドの中にもジェントルな方はいらっしゃると思いますよ。ただしね、たった一人でも馬鹿が居れば、その集団全体が馬鹿に見られるのは当たり前の事。それがチームジャージを着ている責任、着る事を許している責任ってもんであります。
ところでな○しまフ○ンドのロゴをよ〜く見た事がありますか?そうです。スペルが変なのです。NARUSHIMAではなくNALSIMAなのはデザイン上の問題かな、それとも固有名詞に対するポリシーがあるのかなと百歩譲るとして、FRIENDではなくFRENDとなっているのはどういう具合なんでしょうか。きっと「昔の伝統を守り以前からの表記を大切にしています」とでも言い訳するのでしょうけれど、創業者の鳴嶋会長のミスを、誰も指摘出来ずに現在に至るというのが真相なのではないでしょうか。
この非を認めない姿勢と云いますか、スペルミスを恥ずかしげもなく直そうとしないところと云いますか、かな〜り馬鹿っぽいのでありますよ。あ、な○しまフ○ンドのジャージを着ている方々の悪口を言っているのではありませんよ。断じて彼らは悪くありません。ですから彼らをお赦し下さい。彼らは何をしているのか、分からずにいるだけなのです。でもかな〜り恥ずかしいけどねェ。
【つづく】
「今週のお言葉」の目次に戻る
「やすなべ」の目次に戻る