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2017ハズキルーペラージ
1.6倍クリアレンズタイプ
スター・バイオレット |
めて老眼鏡を購入したのは6年前の事。加齢により老眼は昂進し、現在では+1.5でも見えにくい事があるくらい。私は読書量だけは多く活字に触れている時間が長いですから、老眼の昂進は切実な問題なのであります。書籍の中でも、特に昭和40年代以前に刊行された本は比較的活字の小さなモノが多く、老眼鏡を掛けてもよく見えません。例えば、星新一著「新・進化した猿たち」(早川書房)。私は初版を所蔵しておりますが、1968年刊行のこの本は本当に活字が小さいのです。昔は壮年以上の人は読書しなかったのかと訝ってしまう程。あ、この作品、早川書房版(ハードカバー)が絶版であるのは当然として、新潮社から再版された文庫版3巻組も、現在は絶版になっております。
最近の書籍は昔に比べて活字が大きくなったとは云え、少しでも活字が大きい方が楽である事に変わりなく、文庫本と四六判のどちらも選択可能であれば間違いなく四六判を選んでしまうのは、ひとえに老眼が進んだせいなのであります。
テレビのコマーシャルでハズキルーペの存在を知りました。石坂浩二が出ているアレで御座いますよ。老眼鏡ではなく、あくまでもメガネ型のルーペであります。倍率は1.6倍と、ルーペとしては大した事は無いのでありますが、老眼鏡のように近い距離に焦点を合わせやすくなっているだけでなく、多少なりとも対象物が拡大される事で、細かいモノは格段に見やすくなるそう。
立川に出掛けた折、伊勢丹百貨店6Fの丸善で実物を試してみたところ、こりゃ素晴らしい!!普通のルーペと違って両手が使えますし、1.6倍という倍率自体が何とも絶妙なんであります。倍率が高いと当然ながら焦点距離は短くなり、同時に視野は狭くなります。1.6倍のハズキルーペの視野は、ちょうど雑誌見開き程で、必要にして十分。何と使い勝手が良いんだ!!
ところがハズキルーペは高額でありまして、1万円以上もするのです。丸善の店頭でしばらく逡巡しましたが、その時は購入の決断までは至らず、掛け心地を試しただけで、スゴスゴと帰宅したのでありました。
う〜む、欲しい。何しろ本が読みやすい。実際に試してみて、多少オーバーに宣伝しているのではとの疑いは吹っ飛びました。ここまで画期的な機能とは。でも高価いんだよなぁ。ダメ元でアマゾンを確認したところ、何と!新品のハズキルーペが7,999円で売られているではありませんか。定価は10,980円ですから27%off!ちなみに公式サイトでの購入の場合送料が950円掛かりますから、送料無料のアマゾンと比べると、実質33%offという事になります。これは買いでしょう。勿論、新品の正規品でありますよ。アマゾン恐るべし。早速ポチったのでありました〜。
翌朝宅配便にて届いたハズキルーペを掛けて、色々試してみます。手元にあった届いたばかりの月刊Newton2017年10月号を読んでみますと、なななんと!この雑誌は割と小さな活字の式や脚注が多いのですが、ハッキリ、クッキリ、見えるではあ〜りませんか!!
本当に画期的。50歳以上の皆様、ハズキルーペは買いで御座います。まさに目から鱗。こんな素晴らしい事が分かっていれば、もっと前に買っていたのに〜。
あ、そうそう、この文章中では便宜上「老眼」という表現を用いておりますが、私は断じて「老眼」ではありません。あくまでも「壮年性近距離限定焦点合わせ困難症」なのであります。「老眼」て云うな!!!
【つづく】
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