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  Microsoft Outlook2016で検索が出来なくなった件  

 

 事場(万願寺基地)のメインPCは、Windows10ProfessionalEditionで稼働しております。Office製品のバージョンは2016。メールや名簿やタスクやスケジュールは、Outlook2016で一元管理しています。勿論、これらのデータはGoogleカレンダともリアルタイムにリンクされていて、メインPCで設定した予定をAndroidスマートフォンで閲覧したり、逆にスマホから入力された予定がメインPCのデータに自動反映されたりと、非常に便利に使っており、既に無くてはならないビジネスツールの一つとなっています。

 ところが、3月9日(木)に公開されたWindows Updateに不備があったようで、このアップデートでOffice2016のバージョンが1702(ビルド7870.2024)になった途端に、Outlook2016内のデータ検索が出来なくなってしまいました。元々Outlook2016は、Microsoft Index Serviceというタスクが作成したインデックス情報を元に、高速に検索を行なう仕様になっています。Outlook2016以外の、普通のファイル検索機能には問題が見られないので、インデックスデータの破損等が原因とは思えません。それでも一応インデックス情報の再構築を試みたのですが、やはり思った通り、状態に改善は見られませんでした。

 こうなるとOutlook2016本体の問題である可能性が濃厚です。そこでofficecr2client.exeというツールを使って、Officeをアップデート前のバージョン(16.0.7766.2060)に戻してみました。オペレーションを以下に記しておきます。

  1. Outlook2016の「ファイル」→「Officeアカウント」→「更新オプション」→「更新を無効にする」で、自動アップデートを停止。
  2. 管理者権限でコマンドプロンプトを立ち上げて、以下にチェンジディレクトリ
    cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun
  3. その後、以下のコマンドを実行して、Office2016を16.0.7766.2060にダウングレード
    officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.7766.2060
 通常のオペレーション手順に逆らってダウングレードを行なう特殊な処理ですので、実行は自己責任でお願いしますネ。詳しくは以下のマイクロソフト・テクニカルノートをご参照下さい。
https://support.microsoft.com/en-us/help/2770432/how-to-revert-to-an-earlier-version-of-office-2013-or-office-2016-click-to-run

 因みにOfficeを古い状態(2017年2月末の状態)に戻すと、案の定Outlook2016内の検索機能は正常に機能するようになりました。やはりアップデートモジュールに不具合があるようです。しかしこの状況のままにしておくのも不安。Officeを古いバージョンに留めておく為に、Officeのセキュリティ・アップデート自体を停止しなければならないからです。例えばMicrosoftからの情報によると、2017年3月14日のOffice365のアップデート(Ver1609:Build7369.2120)には、ExcelとWordのセキュリティ・アップデートが含まれていて、古い状態に保つと云う事は、こうした、システムの脆弱性を放置する事になってしまいます。

 検索が出来ないのは、Outlookの機能としては致命的ですが、結局それが元でウィルス感染等が発生しては目も当てられません。Microsoftも3月23日付のニュースリリース(Outlook Support Team Blog)でこの不具合の存在を認めています。「C2R版のOutlook2016にて発生するPSTファイルに対する検索の失敗現象について、カレントバージョン1702のアップデートプログラムが原因である事は確認しておりますが、本事象につきましては現在修正に向けた対応を進めている段階です」との発表で、修正モジュールの配布については、まだ目処が立っていないようなのです。

 苦肉の策として、Outlook2016を再インストールして最新版に戻し(当然、検索は不能のまま)その上で、Microsoft Index Serviceの対象からOutlookを外す事で、Outlook2016内のインデックスサーチをMicrosoft Index Serviceから切り離し、Outlook2016の本体機能である検索コンパニオン経由に切り替えました。この方法ではインデックス情報が事前に作られていない分、検索に時間が掛かりますが(データ本体を全件サーチするので)、取り敢えず検索機能は使えるようになります。

 検索機能のIndex Serviceからの切り離し方法は以下の通りです。

  1. コントロールパネルから「インデックスのオプション」を選択
  2. 「変更」ボタンをクリック
  3. 「Microsoft Outlook」のチェックを外す
 Microsoftが修正版のアップデートを発表したら、Outlook2016のPSTデータをMicrosoft Index Serviceの対象に戻してインデックスの再構築を行なおうという作戦です。それまでは検索に多少時間が掛かってしまいますが、ま、仕方が無いでしょう。Microsoftさん、早いとこ修正モジュールを作って下さいネ!Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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