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  PC環境が整いました  

 

モニタ4枚構成は
作業域が広くて快適です

 年の暮れにCPUボードが飛んでしまった職場のメインPC。初期不良による再納品などのトラブルを経て、やっと環境設定が完了しました。約1ヶ月強ものあいだ、非力なノートPCでの作業を余儀なくされておりましたが、これで仕事の作業効率も以前のようにまともになると云うものであります。

 それにしても新マシンのセットアップは、実に大変な作業でありました。ちょっとMicrosoft WordやExcelを使う程度ならば簡単なのですがね。私はしがない自営業者でありまして、事務員を雇えるような状態にはありません。しかしその事務作業量はハンパなく、事務員を雇う代わりに様々なユーティリティ類を駆使し、作業の半自動化・効率化で凌いでおります。職場である万願寺基地で稼働しているのは、Windowsマシン5台とUNIXマシン1台。メインマシン以外は自動化ツールとして運用しておりますから、キーボードやマウスを操作する事はほとんどありません。一部のマシンは完全にサーバとしての機能に特化させております。

 一般的にサーバと云うと、超高機能なラックマウントのブレード・サーバをご想像される方も多いと思います。しかしそれはアクセスの集中するWEBサーバやデータベースサーバなどのお話。我々零細企業においては、単純な作業の自動化を目的とした、いわば事務のおばちゃんの代わりといった機能が主ですので、こうしたサーバトランザクションの主力は、安価なノートパソコンが(にな)っています。例えば突然の電源遮断でも、ノートパソコンであればバッテリが搭載されておりますから、安心ですしね。何しろUPS(無停電電源装置)は高価ですからなぁ。

 対して私が直接使用するメインマシンは、非常に高価なWindowsデスクトップ機です。勿論UPS(APC製SmartUPS750)も装備しています。特に私が意識しているのはその操作性。一人で何役もこなさなければならない零細自営業者こそ、クライアントマシンは高いスペックが要求されるのです。紙媒体では目的のモノを探す事も難しいですし、そもそも保管場所もありませんから、文書のほとんどはスキャンして電子化してあります。打ち合わせをしながら資料を探したり、電話を受けてその場で情報を処理する事もしばしば。私は万願寺基地の経営者であり社員であり管理職であり事務員でありIT技術者であり電話番であり掃除人でもありますからね。こうした雑多な作業を並行的に進めるに当たって、メインマシンのスピードが遅くてモッサリしていたのでは、仕事に支障をきたしてしまいます。そこで新マシンの購入時はその時点で最高のスペックのモノを導入するのです。CPUは第6世代インテル・Core-i7 6700Kプロセッサ、グラフィックボードはGeForce GTX960、ディスクはRaid構成にし、メインメモリもこれでもかというくらい大量に搭載しています。少なくとも現行のDELLマシンの中で、最もハイスペックな組み合わせでありますよ。

グラフィックボードドライバの異常と気付くには
かなりの時間が掛かりました。
相性問題は解決してから販売してよね、DELLさん!!

 メインマシンには実に様々なユーティリティが導入されていて、Windows98の時代から使い続けているモノも存在します。フリーソフトを利用したり、自分で(こしら)えたツール(私は前職がIT技術者でしたので、ソフトウエアを拵えるのはお手の物なのであります)を使ったりしていますが、こうしたモノのうちいくつかは、インストール時にトラブルを起こすのです。

 例えば、Windows10から、"〜.hlp"という拡張子のヘルプファイルの使用が出来なくなりました。それまでのWindowsには標準で搭載されていた、Winhelp32.exeというプログラムが廃止されてしまったのであります。Windows10以前に作られた古いアプリケーションでは、インストール時にヘルプファイルが認識されない事に起因するエラーが発生し、インストールが途中停止してしまう事に繋がるのです。

 前メインマシンはWindows7機として導入し、途中でWindows10に無償アップグレードしましたので、こうしたインストール時のエラーは今まで経験しませんでした。しかし今回のマシンは初めからWindows10ですので、インストーラのチェックを誤魔化す為のパッチプログラムを作って、無理矢理インストールしてやらなければならない事も結構あるのです。

 また、古い文書データの活用の問題もあります。今回はOffice2016をクリーンインストールしました。このバージョン2016には以前使われていた、「数式エディタ」というツールが含まれておらず、別の使いにくいツールに変わってしまったのであります。古いWord文書ファイルに数式エディタを使っている場合、表示も印刷も出来ますが、加工は出来なくなってしまいます。これはOLE2(Object Linking and Embeding)という技術を使っているソリューションの特徴です。Word文書の中にExcelの表を埋め込むのにもこのOLE2技術が用いられています。こうしたOLE2を使ったWord文書は、Excelがインストールされていない環境でも表の表示や印刷が可能ですが、Excelが無い以上、当然ながら加工は出来ません。これと同じ事が数式エディタにも起こってしまうのです。商売柄、指数表示や積分記号のインテグラルや分数表記を要求される事が多いので、数式エディタを使った文書データはたくさんあり、その部分が加工不能となると、仕事に相当な支障を来すのは間違いないでしょう。旧メインマシンでは数式エディタの含まれていた古いバージョンのOfficeから、Office2016にアップグレードインストールしたお陰で、数式エディタが使えていたのですが、今回はOffice2016のクリーンインストールですから、数式エディタ自体が存在しないのです。こうした点も、Office2000バージョンの数式エディタ専用のインストーラを自作する事で対応しました。大変なんだから、もう。あ、Office2000もOffice2016もそれぞれアップグレード版ではなく正規版を購入しておりますから、数式エディタに関して著作権法的な問題は発生しない筈ですョ、念の為。

 単純なハードウエア周りのトラブルも経験しました。今回採用したグラフィックボードGeForce GTX960は、同時に4画面のモニタをコントロールする事が出来る高スペック品です。出力ポートは、DisplayPort×3、DVI-D×1、HDMI×1。物理的には5つの接続口があり、その内同時に4つを制御出来る仕様なのです。私の所有しているモニタディスプレイは、HDMIとDVI-Dを装備していますが、残念ながらDisplayPortは搭載されておりません。実はDisplayPortは鳴り物入りで導入された新規格である割には、実際の製品への導入が遅れているのです。そこで今回は、1台はDVI-Dで、1台はHDMIで、残りの2台はDisplayPort→DVI-Dの変換コネクタを介して接続する事にしたのであります。

 DisplayPortからの映像信号がきちんと出ていて正常に映っているにも関わらず、Windows10はDisplayPortの異常を検知し、OSを立ち上げ直す度に一々修復セットアップをしようとしてしまうのであります。エラーダンプを解析したところ、結果としてGeForceの日本語版のディスプレイドライバのバグ(プラグアンドプレイ情報をOSに正しく戻していない)である事が判明。結局、GeForceの最新版ドライバ(英語版)をサイトからダウンロードしインストールする事で、事態は改善しました。画面設定ダイアログは全て英語になっちまいましたけど、動作自身には全く問題ありません。あ〜あ、こういう相性チェックは納品前にちゃんとやっておいてよね、DELLさん!!

 環境設定完了までは色々ゴタゴタしましたが、処理速度が速く、ストレスを感じない良いマシンであります。4画面も作業領域が広く取れて非常に快適。今回はWindowsHello準拠の顔認証カメラも導入し、ロック画面からの復帰も簡単。おそらく今後5年以上は、仕事の相棒として私とともに働く事になるこのマシン。徐々に愛着が湧いてきましたぞ〜。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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