古民家カフェはオツなもの　　

園内には古民家が 点在しています。

　は松が谷にある阿知波焙煎珈琲豆店のペルーティアラという豆をこよなく愛し、2週間毎に2袋ずつ買いに行くのをルーティンとしています。今週は2週に一度の購入の週に当たっておりましたけれども、土曜日は、日中かみさんと買い物に行ったり、そこで村上春樹の新刊の短編集を買ったり、それが結構面白く帰宅後リビングで読み始めちゃったりして、阿知波(あちわ)に出掛けたのは夕方6時半過ぎでありました。

園内にはそこここに花が咲き 散策には最適です。

　このお店の閉店時刻は19時。閉店間際に来訪するなんざ迷惑千万なのは分かっておりますよ。でもちょうどコーヒー豆のストックが底をついたところでしたので、ここは多少無理をしても今夜の内に新しい豆を仕入れておこうと考えたのでありました。せっかくの日曜の朝にコーヒーが切れているなんて、寂しいですもんね。

　阿知波に着くと、私の前に焙煎を待っている女性の方が3名。商売繁盛でよろしいですなぁ。焙煎が出来上がるのを待っている間、ちょっとお話をお聞きしたところ、何とこの方々、グループで古民家カフェを出店しているのだそう。本業という訳ではなく期間限定らしいのですがね。勿論コーヒーは阿知波製のものを使っているようであります。場所は川崎の日本民家園との事。向ヶ丘遊園駅からほど近い、生田(いくた)緑地の中の施設でありますな。へ〜。ちょっと面白そうでありますよ。

　その晩かみさんに、阿知波で聞いてきた古民家カフェの話をしたところ、興味を持った様子。明日の日曜日は特に予定は無いし、生田緑地を散策するのも楽しそうであります。桜の花ももう終わっておりますから、それ程混んでいる事も無いでしょう。二人でお出掛けしてみる事に致しましたよ。

抹茶のパウンドケーキは絶品！！

　程久保基地から聖蹟桜ヶ丘へ出て、連光寺坂を越えて府中街道をずんずん南に進み、向ヶ丘遊園を過ぎてすぐの信号を右折すると、生田緑地であります。意外と近いのですなぁ。あ、今日はかみさんと一緒という事もあって、自転車ではなく車でありま〜す。

　入場料を払って日本民家園に入ります。全国各地から古民家を移築してきて一般開放している、川崎市営の文化施設であります。生田緑地の林の中に古い建物が点在し、文化的な興味もさる事ながら、散策にはもってこい。特に新緑と花の季節である今は、空気まで気持ちよく感じます。ま、私もかみさんも花粉症ではないので、こんな悠長な事を云っていられるのですがね。

シフォンケーキも美味しい〜！

　一つ一つの建物を見学しつつ、専修大学側の西門に向かって緩やかに坂を登っていきます。午前中は曇りがちだった空も、薄日が射して参りました。春らしい暖かい陽気です。一番上にある船越の回り舞台に着いた頃には、うっすらと汗をかいていた程。さ、Kazちゃん、散策はこれ位にして、古民家カフェでケーキ食べようぜ！

　日本民家園の正門から入ってすぐの宿場エリアにある旧原邸の一階が、目的のカフェであります。いやあ実に趣(おもむき)がありますなぁ。現代の建物と違って柱が太く圧倒的な重厚感があります。こんな家に住んだ事なんか一度も無いのに、何か懐かしい感じがするのが不思議。土間で靴を脱いで、座敷に上がったところで、おお、土曜日の夕方に阿知波にいらっしゃった女性の方にもお会い出来ましたよ。

　私はホットコーヒーと抹茶のパウンドケーキ、かみさんはアイスコーヒーとシフォンケーキを頂きます。実はフルーツゼリーにしようかかなり迷ったのですがね。抹茶好きの私としては抹茶を外す訳には参りません。わぁ。パウンドケーキ特有の少々堅めの生地を一口頬張ると、抹茶の風味が鼻から抜けていきます。これは美味いわぁ〜。かみさんが注文したシフォンケーキも魅力的。勿論一口貰っちゃいました〜。ケーキに掛けてあるクリームをしっかり塗って頂きます。これも絶品であります。こういう落ち着いた雰囲気の中で頂くと、振る舞いも自然と上品になっちまうもんですなぁ。気がついたら二人ともかなり小さな声で話しておりました。

　この古民家カフェ、残念ながら期間限定の出店。こういうお店こそ恒久的に続ければ良いのにねぇ。でも少なくとも5月中は営業するみたいなんで、みなさま是非お出掛け下さいまし。

【つづく】

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