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  空想科学読本にハマっています  

 物欲

買ってしまいました、空想科学読本全17巻

 先ブックオフで、空想科学読本なる単行本を購入しました。著者は柳田理科雄氏。特に探していた本という訳ではなく、偶然目に留まったという理由だけで購入したのであります。購入価格は105円でしたよ。ま、暇つぶしくらいにはなるかな位の軽い気持ちで買ったのでありました。ところが家に戻って読んでみると、これが滅法面白くて、ヤメられない止まらな〜いでは、あ〜りませんか!

 特撮番組やアニメ等における空想科学世界の設定、例えば、変身、巨大化、超音速飛行、光線、バリアなどについて、物理学的なアプローチで解明を試みるという一風変わったこの本、私の理系魂は大いに揺さぶられたのであります。

 円谷(つぶらや)プロから発表されているウルトラマンの身長データを元に、人間の標準身長とを比較し、それを三乗してウルトラマンの体積を予測。円谷プロ発表のウルトラマンの体重データを、算出した体積で割る事で、ウルトラマンの比重が鉄よりも大きい事を指摘したりと、その着眼点が面白いのなんの。しかしその割には、比重から考えて明らかに人間の組成(そせい)とは全く異なるであろうウルトラマンの、その血液量を人間と同じ体重の13分の1と仮定して別の計算を行なったりしていて、緻密に見えて結構内容は荒唐無稽だったりするのですが、いやいや、そもそもの前提がSFにおける無理矢理な設定な訳ですから、ここは変に精細さを追い求めたりせず、純粋なエンタテイメントとして楽しむべきでありましょう。

 あまりの面白さ故、アマゾンで関連書籍を探したところ、何と!このシリーズは全部で17巻も刊行されている事が判明。知らなかった〜。早速残りの全巻発注してしまいました。きゃあ〜、こんなエンタテイメント本に20,000円も突っ込んじまった〜!!無駄遣いした事は、勿論、かみさんには内緒ネ。

 そういえば1999年頃に、「ハイジのブランコ」という題名のチェーンメールが(ちまた)に出回った事があった事をご存知でしょうか。アニメーション作品「アルプスの少女ハイジ」のオープニングの、ハイジがブランコを漕ぐシーンを精査し、その周期を物理学的に解析の上、ブランコの全長と最下点における速度を計算するお話。当時これを見て、笑い転げたものであります。古いメールデータを検索しましたら、ありましたありました、「ハイジのブランコ」。1999年3月〜5月の間に、それぞれ別々の方から計10通も受け取っておりました。当時は相当流行っていたのですなぁ。一応私宛のメールですし、書籍の内容とも細かい部分が多少異なりますので、ギリギリ著作権には触れないと判断し、以下にそのメールを引用致します。

  アルプスの少女ハイジのブランコを覚えているかと、友人に尋ねられた。オープニングの歌に合わせて、ハイジが異様に長いブランコをこいでいたというのだ。 言われてみれば、そんな気も・・・・・。そこで筆者はビデオ屋に走った。

 確かに長いブランコだ。 画面で測定したところ、 前方の空中で一瞬停止してから後方で止まるまで6秒もかかっている。通常の振り子運動では、ロープの重さを無視して計算するが、それに当てはめると、長さは36m。 身長40mのウルトラマンに迫らんとする勢いだ。だがこの場合、ロープの重さを無視していいのだろうか?そこで今度は東急ハンズに走った。

 買ってきたのは、直径16mmの麻ロープ。ブランコとしては手頃な太さだ。1mの重さは170g。片方36mなら、結び目を入れても13kgだ。これに対して、10歳の日本人女子の平均体重は37kg。やや太めのヨーロッパ人であることを考えてハイジの体重は40kg前後と見られる。13kgのロープの端に40kgのオモリを付けた振り子の周期は14秒。画面上の周期12秒に合わせて計算するとハイジのブランコの長さは27mになる。それでもブランコとしては異例の長さであり、落差も大きい。 最も低い地点では相当のスピードが出るはずだ。

 画面を静止させて測ってみたら、もっとも高く上がった地点で垂直方向からの角度は70度もあった。こぎ過ぎである。

 落差18m。 最高速度は、6階の窓から飛び降りたのと同じ、時速68kmに達する。これはコワイ!ディズニーランドのジェットコースター・スペースマウンテンでさえ最高時速50kmだ。しかもシートベルトもなんにもなく、頼りになるのはシリの下の狭い横板と両腕だけ。シャトルループなどでもそうだが、とくに後ろ向きに振られるときは、心臓が点になるほどオソロしいはずだ。

 さらによく見ると、足下のはるか下界を教会の尖塔が行ったり来たりしている。どうやら100mぐらい上空で遊んでいるようなのだ。歌の中で、「口笛はなぜー遠くまで聞こえるの」などという素朴な疑問を漏らしているが、そりゃアンタがそんな高いところにいるからだ!音は全方位ドーム状にひろがっていく。ヒバリやトンビの声がよく聞こえるように、障害物のない上空では地上より音が伝わりやすいのである。

 常人ならとても耐えられないが、ハイジは天真爛漫に笑っている。恐るべき精神力だが、それより気になるのは、いったいどうやってこんなブランコに乗ったのかということだ。

 歌に 「教えてー、アルムのモミの木よ」 という一節がある。ハイジの生活圏内に、有名な大木があるらしい。ブランコの設置場所として考えられるのはここだけだ。 現在、世界最大とされているカリフォルニアのセコイヤ杉でさえ高さは110m。地上127mに横枝を張っているのだから、楽勝で世界一だ。

 ブランコに乗りたくなると、ハイジはこの世界遺産級の巨木にアタックをかける。127mの垂直登坂を達成し、間をおかずロープ伝いに27m降りる。続いて全身を躍動させ、ジェットコースター並のスピードを満喫するのだ。遊び飽きたら、むろん同じルートをたどって降りてこなければならない。

 往復308mの垂直昇降。10歳前後の小ムスメが、いつここまで体を鍛えたのだろうか?

 教えて! おじいさん!

 アマゾンから荷物が届き、3巻まで読み進んだところで、「ハイジのブランコ」をハケ〜ン!やっぱりね。文体からしてそうじゃないかと思ったんだ!「ハイジのブランコ」のお話は、柳田理科雄氏の空想科学読本3がルーツだったのですね。積年の謎が解けましたよ。

 まだまだ仕事の繁忙期だというのにこんなモノ17冊も買っちまって、ますます寝不足が深刻になる私なのでありました〜。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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