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立派に育ったヒヨドリの雛。
親鳥のようなトサカはまだありません。
程久保基地のウッドデッキ横の木の枝にて |
月の末頃に、程久保基地の玄関脇の庭木にヒヨドリが巣を掛けたお話をさせて頂きました。あの時は、卵は孵ったものの、幼い雛たちは一夜にして全員、外敵にやられてしまいました。惨劇の後も、ヒヨドリの夫婦は、しばらくは諦めきれない様子で巣の周りを飛び回っておりましたが、三日程たつと漸く現実を受け入れる事が出来たのでしょう、巣を放棄し、我々の前から姿を消したのであります。
ウィキペディアによりますとヒヨドリの雛が外敵に襲われる率は、かなり高いとの事。もし今回の襲撃がカラスによるものだったと仮定すると、頭の良いカラスに位置を覚えられた以上、巣の放棄はやむを得ない処置だったのかも知れません。
あの悲劇の朝からしばらくして、玄関とは反対側、ウッドデッキに面する木で、しばしばヒヨドリの成鳥を見掛けるようになりました。ヒ〜ヨヒ〜ヨという鳴き声も聞こえて参ります。どうもこの木に営巣しているようなのですが、玄関脇の木と異なり、ウッドデッキ横の木は程久保基地の2階の屋根よりも背が高い為、下からはもとより、2階のベランダからでも巣を目視出来ません。しかし、親鳥が昆虫を啣えてウッドデッキのフェンスに乗り、一旦辺りを警戒した後、木の上の方に入っていく様子から推測しましても、ヒヨドリが新たに巣を構え、雛が生まれたのは、ほぼ確実と思われました。
ウッドデッキに出て鉢植えの花に水をやっていた かみさんが、あわてて私を呼びます。「Yasちゃん、Yasちゃん、早く来てよ〜!!雛がいるよ〜!!!」 慌ててウッドデッキに出て木を見上げますと、途中の枝にヒヨドリの雛が止まっているではありませんか。親鳥と覚しき成鳥も近くにいて、鳴き声を上げて雛の飛行を促しています。あ。雛が飛び立ちました。枝から3メートル程下のウッドデッキのフェンスに止まります。続いて親が木の上の方に移動し、そこまで上がって来いよという感じで、ヒ〜ヨヒ〜ヨと雛を呼びます。親子での飛行訓練であります。
雛の体長は6〜7cm位でしょうか。まだほんの数メートルしか飛べないながら、立派な成長ぶりです。前回は残念な事に全員外敵にやられてしまいましたが、ここまで育てばまずは一安心でしょう。良かった良かった。しばらくすれば雛は巣立ちの時期をむかえるとして、それまでの短い期間だとは思いますけれども、程久保基地のウッドデッキの周りで飛行訓練を行なう、ヒヨドリの親子の愛らしい姿が観察出来そうであります。
【つづく】
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