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  久々の和田は辛かった  

 お出掛け

 日曜日は気持ち良く晴れて暖かく、絶好のサイクリング日和でありました。冬の間ナマりきってしまった心と体にカツを入れる為に、久々に和田峠を目指す事にしましたよ。勿論、今シーズン初めての和田クライムであります。

 八王子市役所を過ぎ、水無瀬(みなせ)橋から陣馬街道に入ります。お昼が近くなるにつれ気温も更に上昇。ロングタイツに裏起毛の長袖ジャージに加え、ウインドブレーカまで着てきた事をちょっと後悔しました。でも目的地の和田峠の標高は700m弱。峠からの下りの寒さを考えれば、妥当な装備と云えましょう。

 最近、寒さにかまけてほとんどサイクリングに出掛けておらず、運動と云えば専らローラーゴンゴロだけだったのですが、いやぁ、ローラーは所詮シミュレータでしかありませんなぁ。実際のサイクリングの気持ち良さは比較になりませんや。

 (セント)パウロ学園入口を過ぎると沿道の風景は里山のそれに徐々に変わってきます。昨シーズンはここをURIBOZのともちんさんとアベレージ30Km/hで爆走したりしましたが、今日はシーズンはじめでもあり、体がいう事を聞きません。20Km/h程度でトコトコと進んで参ります。

 夕焼け子焼けふれあいの里でトイレ休憩。ここからはいよいよ山岳区間に突入します。和田峠に向かう道で、この夕焼け子焼けと陣馬高原下バス停の間の区間が一番好きかも知れません。これから始まる激坂にビビりつつも、長閑な風景を眺めながら緩い登りを進む事で、アタックに対してコンセントレートしていきます。適度な斜度で体も温まってきました。

 程なく北浅川上流端の看板が目に入ってきます。ここまで来れば陣馬高原下バス停はすぐそこ。多摩のサイクリストに「鬼の和田」としてリスペクトされる和田峠は、この陣馬高原下から頂上の石碑までの3.6Kmの区間を指します。スタート地点の標高は325m。石碑前の標高は688mですから標高差は363mという事になります。

 陣馬高原下には驚く程たくさんのサイクリストで溢れていました。ぱっと見、約30台超。皆様お仲間のようで、どこかの大学のサークルという感じ。ここにこんなにたくさんの人が居るのを見るのは初めてです。いやぁお若い方は活気がありますなぁ。サイクルイベントでも大半は私のようなオサ〜ンばかりでありますから、自転車に乗る若者の群れを久々に見た気が致します。

 登り始めてすぐにギアを使いきってしまいました。インナーローで登ります。こんなに早く使い切っちゃって大丈夫なのとお考えになるかも知れませんね。しかしこれはいつもの事。私の場合、鬼の和田は全区間をインナーローで進むのが普通なのであります。ケイデンスの維持もクソもありません。全区間に渡って微速前進。基本はシッティングです。途中立ち漕ぎも織り交ぜつつトコトコと高度を稼いでいきます。

 ようやく第一左ヘアピンが見えてきました。一説によるとこのヘアピン区間の勾配は20%を超えているとか。無論シッティングでクリアするのは難しいので、当然のごとく立ち漕ぎでパスします。気を付けないと前輪が持ち上がってしまう程。だからと云って前輪に加重を掛け過ぎると今度は後輪が空転してしまいます。自転車でホイルスピン!よくもまぁこんな道を造ったものであります。

 キャットアイのメーターはピーピー鳴りっ放しで、心拍異常を告げています。ちょっと油断すると、心拍数はすぐに185bpmを越えてしまうのです。流石にこれは体に悪い。心拍が170台後半に収まるようにペースを落とします。和田峠は全力で登るとマジで死ぬかと思う程疲弊しますが、心拍数を抑えた省エネ走法に徹すると、意外に楽に登れるのであります。

 第二左ヘアピンを立ち漕ぎでしのぎ、トラバース道を進みます。省エネ走法とは云え汗はボタボタ垂れ、サングラスが曇ります。左手に下界の風景が開けてきました。ここは鬼の和田で唯一眺望のきく場所であります。その先の右ヘアピンを大外回りでかわしつつ、サングラスをポケットにしまいます。ここまで途中3人に抜かれ4人抜いてきました。20m程先に自転車が見えます。うまくすると頂上までにアレを抜けるかなぁ。

 第三左ヘアピンを曲がると峠の茶屋まではもうすぐ。最後の直線をトコトコと登ります。結局、麓でインナーローに落としたまま一切ギアチェンジ無しにここまで登ってきた事になります。タイムは約24分。これが20分ペースだとほとんど倒れ込むようにしてゴールする事になります。ガツガツせずにたった4分ペースを落とすだけで、体感的にはだいぶ楽に登れるのです。ま、これが大人のサイクリングってもんであります。負け惜しみじゃねぇってば。

 峠の茶屋はお休みでしたが、頂上は自転車で一杯。先ほど陣馬高原下バス停に居た大学生と覚しき集団の先発隊のようです。かなりの大人数ですから時差スタートしていたのかも知れませんね。茶屋のベンチで一休みしていると後から後から大学生の自転車が登ってきます。ベンチも一杯になってきましたし十分休みも取れたので藤野側に下る事に致します。

 登るのは大変でも下りはあっと云う間であります。一気に甲州街道まで下ってきました。ちょうどお昼になりましたのでセブンイレブンで苺ホイップサンドイッチを頂きます。疲れた時には甘いものが美味しいですなぁ。

 シーズン始めという事もあり、遠回りせず、素直に大垂水峠を越えて帰る事に致します。ま、峠と云っても国道20号でありますから全域に渡って常識的な斜度でありまして、鬼の和田のような異常な疲れ方はしません。トコトコと無難に登ります。

 大垂水を下ると高尾手前で車が渋滞しています。そうか。たしか午後3時に圏央道高尾山ICがオープンするんだっけ。よく見ると報道陣のクルーも来ていてカメラの準備をしています。今夜のローカルニュースで使うのでありましょう。

 折角高尾まで来ましたので、小仏に足を延ばし、珈琲自家焙煎の店ふじだなで美味しいコーヒーを頂いて帰る事に致します。小仏では、例年であれば既にピークを過ぎている筈の梅がちょうど満開を迎えていました。今年の冬は異常なくらい寒かったですからね。もしかしたら桜の開花も遅いかも知れませんなぁ。

 万願寺基地に帰着しメーターを確認すると、走行距離はちょう80Km。距離は短いですが、和田、大垂水、小仏と3つも登り、ナマった体にカツを入れるには絶好のサイクリングでありました。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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