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  グランフォンド八ヶ岳へ行ってきました【後篇】  

 お出掛け

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八ヶ岳を望む気持ちの良い道を進みます。
天気は最高!

 楽しい楽しいグランフォンド八ヶ岳でありますが、前半戦を終了し、いよいよ後半戦に突入です。現在地は中央自動車道須玉IC付近。標高500mのこの地から標高1605mのサンメドウズまで戻らなければなりません。標高差、実に1100m!しかも一気に戻るのではなく、清里駅まで登った後、甲斐小泉駅まで下って、そこから更に登り返すというマゾヒスティックな設定。ま、サンメドウズに車も停めてある事ですし、戻らない訳にはいかないんですがね。制限時間までには、まだまだたっぷり余裕があります。さぁ頑張ろ〜!

 須玉ICからは街中の道を北上します。ダラダラとした登り。途中、須玉川を右岸に渡ると、雰囲気は一気に田舎の道に変貌します。やっぱ、のどかな道の方が走りやすいやね。更にダラダラと登り続け、遠照寺まで戻って参りました。1時間ちょっと前に通過した橋の下をくぐり、北上していきます。橋の上はたくさんのサイクリストが走っていて、彼らはこれから明野太陽館に向かうのです。いひひ。なんかちょっと先行している故の優越感を感じます。頑張りたまえよ諸君!と声を掛けたい感じ。栄章のところの真一はかなり遅いスタートだった筈ですから、もしかしたら、この橋の上を走っている集団の中にいるのかも知れませんね。

 だらだらと畑の中の道を登って、美味しい学校エイドステーションに到着しました。ここまでの走行距離は77Kmであります。ここ美味しい学校は廃校となった旧津金学校の跡地を利用した観光施設で、美味しいパン工房がある事で有名です。勿論ここでも名産品を頂きますよ〜。まずは#10マーブルパン。ココアがマーブル状に入ったふわふわのパンです。最高。あまりの旨さに3つも頂いちゃいましたよ。更に#11茹でたてのトウモロコシにかぶりつきます。甘い。ただのお湯ではなくて、塩水で茹でてあるから、より一層甘みが際立つんですね。う〜ん、幸せだなぁ。館内のトイレに立ち寄ったついでに#12ソフトクリームを購入。自転車のところに戻って一人でソフトクリームを頂いていると、皆さん、羨ましそうにこちらを見ています。みんなソフトクリームが好きなのね。

 そろそろ出発しようとしていると、あれ〜!?真一ではありませんか!

「何だよ〜、お前さんもう追いついてきたのかよ」

「あまりとばさず、普通に来たんですよ」

「で、何時にスタートしたの?」

「7時50分頃です」

「何〜!俺より40分も遅いスタートじゃん」

「ええまあ」

「うう。俺はもう出発するが、きっとすぐに追いつかれるんだろうな」

「じゃ僕、ここで休んだら、Yasおじちゃんを追いかけます」

「だからさ真一、わざわざ追いかけなくて良いんだってば〜」

 という訳で、エイドを出発致しました。それにしても若い人はやっぱり速いですなぁ。ここからは、海岸寺の上までずっと登りになります。今回のルートで最も斜度のある区間。あまりとばさず軽いギアでクルクル回して登ります。結構な数の人が自転車を押して歩いています。私の場合、足をついてしまう程ではありませんでした。ま、確かにきつい坂ではありますが、激坂というまでの坂ではないのであります。とはいえ、2桁Km/hをキープするのがやっと。気を抜くとすぐに速度が1桁Km/hになっちゃいます。

 海岸寺の上でピークを迎え、道は一旦下りに転じます。沢筋を跨ぐ為、道はアップダウンを繰り返しながら、徐々に登り基調になります。国道141号、通称清里ラインまであと2Km程の地点で、いきなりダンシングで登ってくる奴がいるではありませんか。明らかに周りと違うスピード。ジャイアント号を駆る真一です。

「じゃ〜ね〜Yasおじちゃん!」

この野郎、何でこんなに楽に登れるんだ!心情的には、何とか彼に追いつきたいところではありますが、全く反応出来ません。若いってスゲェなぁ。

 ひいこら坂を登りつめ、国道141号を渡って裏道を縫い、丘の公園エイドステーションに到着しました。走行距離は89Km。標高は1184m。美味しい学校から400mも標高を稼いだ勘定です。結構、疲労も蓄積してきました。おや。見ると真一がいるではありませんか。しめしめ追いついたぞ。#13バナナをささっと頂いて、真一より先に、エイドを出発します。

 ポニー牧場の中の道を進み、清里の駅裏を縫って県道28号線、通称清里高原道路を左折します。ここからは一気にダウンヒル。八ヶ岳高原大橋、いわゆる「黄色い橋」を渡ります。

 楽チンな下りはここでお仕舞い。セブンイレブンのある、高原大橋入り口交差点を右折北上し、甲斐大泉駅方面に登っていきます。短いがきつい登り。疲弊した体にはこたえます。おっとここで真一が追いついてきました。

「こんちは〜Yasおじちゃん」

「お、もう、追い、つい、て、来た、のか、スゲエ、な」

「うんまあね。ところでYasおじちゃん、一週間にどれ位自転車に乗ってます?」

「平日、の、午前中、は、晴れ、て、いれ、ば、小仏、峠、まで、往復、50Km、弱」

「ふんふんそれで休みの日は?」

「毎回、行く、とは、限らない、が、120Km、位、の、自転車、散、歩、が、月、3回、位、か、な」

「結構乗ってますねぇ。僕は土曜日も学校があるから、僕よりもYasおじちゃんの方が距離は乗ってるかも知れないですね」

「とこ、ろ、で、真、一」

「何?Yasおじちゃん?」

「お、前、登り、な、の、に、何故、息、が、きれ、て、ない、んだ?」

「え?あぁ、結構疲れてるけど、ここはあまり長い登りじゃないし」

「お、前、化、け、もの、か?」

今回、美味しく頂いたモノの数々
#10 マーブルパン #11 トウモロコシ #12 美味しい学校の
ソフトクリーム
#13 バナナ #14 まきばレストラン
生乳ソフトクリーム
#15サルサソース
ホットドック
#16 念願の
清泉寮ソフトクリーム
#17 完走者を讃える
豚汁

 甲斐大泉駅手前で、パノラマの湯の角を左折します。通称、泉ラインです。ここから平山郁夫シルクロード美術館のある甲斐小泉までは、ずっと下り基調になります。とはいえ沢筋を越えて行きますから、道は大きく蛇行を繰り返しながら、多少のアップダウンがあります。ここで真一が前に出ていきます。こなくそ〜。負けてたまるか。大人の怖さを教えてやる〜!アウター12Tに入れ、全力でガシガシ踏みます。どおぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁあ〜。50Km/hで進みます。目の前が白くなります。ど〜だ、真一。ついてこれまい。うふふ。ふふふ。ふはは。わはは。わっはっは〜!

 足をとめた途端、シュンと抜かされました。真一です。反応出来ません。や・ら・れ・た。心拍はなんと218!死ぬ寸前です。

「じゃあねぇ〜Yasおじちゃ〜ん!」

あぁ。真一がどんどん離れていきます。若いってホントに凄いねぇ。

 常識的な速度に戻し、甲斐小泉駅まで西進。郵便局の角を右折して県道609号を北上します。小海線の線路を渡った途端、斜度がきつくなります。登り始めた途端、あれれ、腿が攣ってしまいました。真一を無理して追いかけたツケが回ってきたのでありました。あの全力漕ぎは、想像以上のインパクトがあったようです。路肩に停まって筋肉を伸ばします。少し休むと多少良くなりましたので、騙し々々進む事にします。ずっと休んでいる訳にもいかないしネ。

 登り始めてすぐ、通算距離で104Km地点にオリエンタルリゾート・エイドステーションがあります。大会本部の資料によると、このエイドステーションは水しか置いていないと書いてあります。そういえば去年はここにはエイドは存在しませんでした。泉郷を縫う様に北上するこの区間でのリタイアが最も多かったと聞きます。結構な斜度ですし、100Kmを越えて疲れも蓄積してきますしね。きっと大会本部は、リタイアする人を少しでも減らす為に、水しか置いてないとはいえ、ここにエイドを新設したのでしょう。

 先程攣ってしまった腿は完全ではないにしろ、何とか登る事が出来る状態です。しめしめ、真一は安心しきってこのエイドで休んでいるに違いない。私にとって、おやつの置いてないエイドなど用はありません。ボトルにはまだ水がたっぷり。ここは真一を出し抜く為に、そぅっと先を目指す事にします。断じてズルいのではありませんよ!これが大人の知恵というものなのであります。

 ようやく小荒間交差点に到着です。ここで八ヶ岳高原ラインを右折します。そう、朝一番に道の駅小淵沢目指して下ったあの道を、今度は逆に登っていくのです。確かにこの道は登り基調ではありますが、登り一辺倒という訳ではありませんので、比較的楽に登る事が出来ます。得意のトコトコ走り。速くない。でも遅くない。絶妙なスピードでクルクル回していきます。真一めはまだ追いついてきません。

 最終エイドである、まきばレストラン・エイドステーションに到着です。ここまでの走行距離は116Km、現在地の標高は1436mです。ここまでくればゴールは目前。標高差169mを4Kmかけて登るだけです。計算上、残り区間の平均斜度は4.2%。ここで最後の休憩を取る事にします。

 まずは何と言っても#14生乳ソフトクリーム。美味い美味い。更に#15サルサソース・ホットドックも頂きます。ソーセージから溢れ出る肉汁の甘さと、サルサソースの辛さが渾然一体となって、嗚呼!これこそが究極のホットドックであると断言出来ます。

 ベンチでゆっくり休んでおりますと、真一が登って参りました。私としましては既に食も走りも満足してしまいました。しかも残りの4Km区間、ずっと登りですから、逆立ちしても、彼にかなう筈がありません。ここは彼を先に行かせる事に致しました。いやなに、大人の余裕って奴で御座いますよ。わはは。負け惜しみじゃねぇってば。

無事にゴール致しました。
向かって左が真一、右がYas。

 真一はあっという間に前方に消えていきました。高校生の体力恐るべし。私はと云いますと、相変わらずトコトコと高度を稼いで参ります。足の攣りは鳴りを潜め、良い感じの登坂です。まきばレストランから500m程進んだところで、ポールラッシュ通りとの分岐に差し掛かりました。このまま八ヶ岳高原ラインを直進すると美ヶ森交差点、右折するとポールラッシュ通りです。今朝はポールラッシュ通りを登ってきて、今登っている八ヶ岳高原ラインを逆に下っていったのでありました。勿論、ここを直進して美ヶ森交差点を左折、一路サンメドウズに戻るのが正式なルートであります。しかもゴールは目前。分かっています。分かっちゃ〜いるんですが、嗚呼、私の中の「虫」が騒ぎだしました。え?虫って何だって?「おやつの虫」に決まってるじゃあ〜りませんか。

 ポールラッシュ通りをたった150m下るだけで、清泉寮です。今朝、清泉寮前を通過したのは7時半頃。流石にこんな早い時間に清泉寮のスナックショップ、ジャージーハットが開いている訳もありませんので、泣く々々通過致しましたが、本当はここまで来て清泉寮ソフトクリームを食べないのは、まさに画竜点睛を欠く以外の何物でもありません。うふふ。寄り道する事に致しました。おやつの為なら、エ〜ンヤコラ。ポールラッシュ通りを下って清泉寮に向かいます。

 清泉寮のジャージーハットで、念願の#16清泉寮ソフトクリームをゲット。う〜ん濃厚で旨い!わざわざ寄り道した甲斐がありましたよ。何と今日一日で3つ目のソフトクリーム!!

 大満足して、元来た道を戻ります。突き当たりを右折して正規のルートに戻り、ゴールのサンメドウズを目指します。美ヶ森交差点を左折すると、サンメドウズ・ハイランドパークまで最後の登りです。残り1.5Km。ここへ来て自転車を押している人が目立ちます。結構長かったもんねぇ。みんな疲れてるんだよねぇ。インナー27Tでトコトコ登っていきます。

 やっとゴール。時刻はちょうど3時。ゴール地点では完走者に#17豚汁が振る舞われており、勿論これも美味しく頂戴致しましたよ。

 先にゴールしていた真一と記念撮影して、イベントも無事終了。お陰様で事故も怪我もなく、各エイドステーションを堪能しながら丸一日遊ばせて頂きました。それにしても良く食べたもんであります。あ〜楽しかった〜。来年もまた絶対参加しようっと。Copyright (C) by Yas / YasZone

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【つづく】

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