今のエコブームに無理に乗っかろうって訳じゃないんだけど、最近ハマってるモノがあります。パナソニックのEVOLTA。充電式のニッケル水素電池なのであります。
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パナソニックEVOLTA
充電式ニッケル水素電池 |
世の中バッテリーで駆動するモノって着実に増えていますよね。例えば携帯電話やiPodなど。こういう機器って購入当初は問題ないんですけど、半年も使っていると段々バッテリーがヤレて参ります。満充電からの駆動時間が着実に減ってくるのです。うちの年代モノのiPodーNano(という程古くはないんだけど)なんて、新品の頃の半分の時間しか使えなくなってしまいました。
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TOPEAK レッドライトUFO(TMS017)
単5型2個用だったのを単3型EVOLTA駆動に改造
これで計算上、点灯200時間、点滅400時間に。 |
デジタルの機械自身が劣化するという事はあり得ませんが、家電として考えれば着実に機能の劣化は進みます。そういう点において、アルカリ乾電池で駆動する機器って画期的と云えましょう。だって電池を新しいモノに入れ替えれば、いつでも100%の機能が享受出来るんですからね。乾電池ならコンビニで確実に買えますから、入手に悩む必要もありませんし。乾電池駆動って良い事ばかりの様にも思えます。ところがどっこい、乾電池ってかなり不経済なのであります。
購入する際の値段の事を言っているのではありません。そりゃ、結構、高価いですよ。でもそれ以上に問題なのは、電池を完全に使いきる前に捨ててしまわざるを得ないという事実なのです。例えば懐中電灯を考えてみましょう。電池が切れる前にその前兆として光量が減少してきます。暗くなってくるのです。暗いライトなど役に立ちませんから、まだライトをそれなりに光らせる能力が多少なりとも残っているにも関わらず、電池は捨てられてしまいます。
光量が減って暗くなってきたから交換する、と云うのならばまだ理解出来ましょう。問題は、全く問題の無い明るさなのにいずれ切れるだろうから捨てざるを得ない、という場面が存在する事であります。例えば、新品電池で4時間使用可能なライトがあるとしましょう。これから夜の散歩に出掛けるとします。おそらく3時間程度の外出。ライトに入っている電池は前日までに2時間程使っています。現在の光量に全く問題はない。しかし散歩の途中で電池切れを起こす事は確実です。ね?新品に交換してから出掛けるでしょ?勿論、交換用の電池を持って行って出先で交換するという方もいらっしゃるでしょう。でも、これが結構面倒くさい。電池をワンセット余分に持ち歩かなければならないんですからね。これは人間の本能的な心理でもあるのですが、出掛ける際には、バッテリー満タンの状態にしておきたいと我々は往々にして考えてしまいます。途中で電池が切れたらイヤだな、という心理です。こうして、まだ使える筈の電池が、捨てられる事になるのです。
ロードバイクにも電池が使われています。ロードバイクはひたすら速く走る為の自転車ですから、ママチャリに付いているようなダイナモ(発電機)は使わず、電池式のライトを用いるのが普通なのであります。ダイナモはタイヤとの接触抵抗が大き過ぎるので、速度を求めるロードバイクには向かないのです。
最近はパソコンのUSB端子に接続する事で充電出来る、自転車用のライトも発売されています。通勤ライドを意識した商品なのかも知れませんネ。しかしこういった商品は、前述のiPodのようなバッテリー劣化の問題がつきまとってしまうのです。しかも、出先での電池切れの問題も回避出来ません。ツーリング先でUSBから充電するなんてほぼ不可能でしょうし、もし仮に出先でそういう設備が使えたとしても、充電には相当の時間が掛ってしまいます。
そこでEVOLTAです。充電池として、出掛ける度に満タン状態にしておけますし、バッテリー機能の低下も気になりません。劣化したらEVOLTA自身を新しいモノに取り替えれば良いだけですからネ。ニッケル水素電池ですからメモリー効果も問題になりませんョ。しかも、出先で本当に困ったら、コンビニでアルカリ乾電池を買えば解決してしまうのです。ネ?画期的でしょ?
という訳で、私は電池という電池をEVOLTAでリプレースメントしています。この文章は、今、日野万願寺基地の近くのスターバックスでポメラを使って書いているのですが、このポメラも単4型のEVOLTAで動いています。
素晴らしい事ばかりのように思えるEVOLTAですが、難点というか、パナソニックへのお願いというか、一つだけ気に入らない点があります。それはですねぇ・・・・。実は、何故かEVOLTAには単5型が存在しないのです。
ロードバイクは前照灯だけでなく、尾灯も装備するのが普通です。ママチャリと違ってロードバイクは歩道ではなく車道を走りますから、後続車に自分の存在をアピールする為の尾灯は必須と云えましょう。最近の尾灯はLEDを用いたモノが主流で、かなり小型であるにも関わらず結構な光量があります。ところがこの「小型」というところが問題でありまして、ほとんどの尾灯には単5型電池が用いられているのです。
単5はチビ電池ですので、容量が少なく、故に常に出掛ける際には満タンである事が求められます。そうしないと出先で電池切れを起こす可能性がグンと跳ね上がってしまうのです。特に私の場合、尾灯は昼間からつけっぱなしにするのが常であります。トンネルでの安全性を考えての事です。すると、まだもうしばらくなら使える単5電池を捨てて、新品に組み替えてツーリングに出る事になります。まさしくEVOLTAを使うべき場面な訳でありますが、この一番欲しい単5型に限って、EVOLTAのラインナップが存在しないのです。
もしかしたら技術的な小さい事による問題が存在するのかも知れません。といいますのも、同様の商品であるサンヨーのエネループにも単5型のラインナップが無いからであります。
苦肉の策で、トピークの尾灯を分解して中の電池ボックスを外し、リード線を基板にハンダ付けして外部の電池ボックスを繋いだ上で、EVOLTAの単3型で駆動するように尾灯を改造してみました。電池ボックスはサドルバッグの中に格納してあります。これは単3電池の重さの点を除けば、なかなか画期的な方法であります。単3型ですから容量的にもバッチリですし、EVOLTAですから継ぎ足し充電も出来ます。熱収縮チューブとシリコンゲルを使って、防水処理も完璧です。
でも理想は単5型の充電池の発売なんです。リード線なんて無いに越した事はありませんからね。パナソニックさん、頑張って単5型のEVOLTA作って下さいよ〜!
【つづく】
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