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 地球温暖化対策について考える(第3話:温室効果ガスを回収する方法篇) 

に述べたように、新たな温室効果ガスの排出をゼロにするだけでは足らず、地球環境を守る為に、我々は温室効果ガスを大気中から回収する方法を早急に確立する必要があります。

 アルカリ水溶液に二酸化炭素を閉じこめる方法や、二酸化炭素を地層処理する方法などが模索されていますが、こうした人工的なやり方は、いずれの方法も結果として莫大な電力が必要とされます。この電力を火力発電に頼ると、二酸化炭素を回収・保存する為に更に多くの二酸化炭素を大気中に出さざるを得ないというジレンマに陥る事になってしまいます。

 最も簡単な方法が植物を増やし光合成を活発にさせる事で、二酸化炭素と水から、酸素と有機物を合成する方法でしょう。こう云うと植林を思い浮かべる方が多いかも知れませんが、例えば水中に海草を繁茂させたりといった方法も可能かも知れません。また最近ではインジウム系の金属触媒を用いて、水を分解して取り出した水素イオンと電子を、太陽光を用いて二酸化炭素にくっつけて蟻酸(H-COOH)を作ったり、金属触媒を銅系や銀系に変えることでアルコールや炭化水素を生成する、いわゆる人工光合成にパナソニックの研究所が成功したとのニュースもあります。

 ところが実際には「再生可能エネルギー」という言葉だけを盲信し、林を切り倒してメガソーラー(大規模太陽光パネル発電システム)を設置するといった主客転倒な行動が目立つのも事実です。太陽光プラントという意味では、人工光合成もしかり。植物による光合成は、非常に効率の良いシステムであり、林を切り倒してソーラーパネルを据えたり、人工光合成プラントを建設しても、単に効率を低下させるだけ。それどころかソーラーパネルは雪が降れば除雪しなければなりませんし、木を切り倒して山の保水力が無くなった事による水害や土砂崩れも覚悟しなくてはなりません。これは主に、メガソーラーに多額の補助金をつける政策を推進した、日本政府に責任があると云わざるを得ないのですが。

【つづく】

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