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 次期通勤快速バイク購入物語 (第10話:荷台を拡張してみた篇) 

この荷台を据え付けます

 そらくベンリィ号は、125cc以下の小型自動二輪クラスで最も鈍足のマシンでありましょう。最高速は60Km/h〜65Km/hがギリギリ。60Km/h制限のバイパス道路などで流れに乗って走るのは不可能であります。元々が新聞配達や郵便配達を目的として開発されたマシンですから、最高速については仕方がない事ではありますが。

これが純正の荷台です
このままでもクラス最大級の積載性能

 ところが街乗りにおいては、意外な事に、これが非常に快適なのですな。実はベンリィ号は低速トルクがある為に、停止状態から30Km/hまでの加速は抜群に良く、機敏なスタートダッシュが可能なのです。信号が変わった瞬間にスッと前に出られますから、他の車の邪魔になるどころか、流れをリードする事すら出来るという訳。新聞配達や郵便配達は、ストップアンドゴーの繰り返しですから、ホンダもこういうエンジン特性を狙ったのでしょう。

 低速トルクがあるというのは、荷物を積んでもその影響を受けにくいという事でもあります。一般的にはネガティブな要素として捉えられるクラス最大級の車重も、逆に荷物積載時の安定感に貢献。ま、小型自動二輪車界の軽トラのようなものですね。実用車は荷物を積んでナンボのもの。という訳で、ベンリィ号の持つポテンシャルを最大限に引き出す為に、荷台を拡張する事に致しました。

拡張荷台が完成しました

 元々ベンリィ号の荷台は、M8のボルト(ネジ径8mmの太いボルト)4本でフレームにガッチリ固定されています。フレームに直接マウントされているお陰で、安定感は抜群。この構造を利用すれば、拡張された荷台を太いボルトでフレームに固定出来るという訳です。

 道路交通法によると、自動二輪車の最大積載量は60Kg。しかも荷台は左右に15cmずつ(計30cm)、後方に30cmまではみ出す事が許されています。このレギュレーションに従って、長さ65cm、幅50cmの広大な荷台を作る事にしました。25mm厚の丈夫なパイン集合材に9mmの穴(M8ボルト用)を4つ開け、フレームにボルト留めする計画です。荷台を平面に保つために、ボルト穴に座ぐり加工を施します。座ぐりとはボルトの頭が面から上に出っ張ってしまうのを防ぐ為の穴あけ加工の事です。今回はワッシャのサイズに合わせて直径30mm深さ5mmの座ぐり穴をあけ、その中心にM8ボルト用の9mmの穴を貫通させました。

 パイン集合材の板の腐食を防ぐ為に、全体を黒いラッカー塗料で塗装するとともに、表面に厚さ3mmの鉄板柄のゴムシートを貼りました。よくある黒いゴムではなく、グレーのモノをチョイスしたお陰で、見た目はまるで鉄板そのものであります。勿論30mmの座ぐり穴に合わせて、同じ30mmのポンチで穴あけ加工も施しましたよ。綺麗な円形にゴムを切るには、ポンチが必須でありますからね。

 65cm×50cmの広大な荷台を手に入れたベンリィ号。こんなに荷台の大きなバイクは未だかつて見た事がありません。しかしこれはこれで、実用的な格好良さがあります。炭酸水を箱買いしても、猫のトイレの砂を買い占めても、一気に運ぶ事が可能になりました。まさにキャンプに最適かも。これって最もベンリィらしい使い方かも知れませんね。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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