ーリング中のオートバイ同士がすれ違う際にピースサインを交わす習わしは、私が学生の頃、大いに流行したものであります。最近それが復活し「ヤエー」と称されている事を知りました。元々はインターネットの2ちゃんねる掲示板で「Yeah!(ヤー!)」と書こうとして間違って「Yaeh!(ヤエー!)」と入力してしまったのが始まりとか。かつてのバイクブームの頃程ではないにしろ、一時期ほぼ完全に廃れてしまっていたライダー同士の挨拶が復活したのは、喜ばしい事でありましょう。 伊豆方面に出掛けても、箱根方面に出掛けても、多少の挨拶はあるのですが、国道413号、道志街道における「ヤエー」の徹底ぶりは、他の地域と一線を画しています。ネットで調べてみたところ、道志街道は「ヤエーの聖地」という事になっているようで、「聖地巡礼」と称して遠方からわざわざ道志街道にやってくるライダーも多いそう。ツーリングの際の挨拶という意味を越えて、「ヤエー」する事自体を楽しむ為に道志に出掛けるというライダーも多いようなのです。 ヘルメットにカメラを装着し走行しながら喋ってその動画をYouTubeにアップする、いわゆるモトブログのいくつかを見てみますと、「ヤエー」をしまくって、それに対する返答があると、「超うれしい〜!」という反応をしている方も多く存在するとともに、道志街道に向かう道すがら、「道志のヤエー楽しみだな〜」とか「何人くらい返してくれるかな〜」などとウキウキしている感じが伝わって参ります。もはやこれも、オートバイを楽しむ新しい形の一つなのでしょう。 ネット時代になってフェイス to フェイスのコミュニケーションが減りつつありますから、「ヤエー」自身が楽しみの中心で、既にツーリングの目的化しているという現状も、ある意味必然と呼べるかも知れません。 今回ヘルメットを新調した事もあり、ヤエー・ステッカーを作ってみました。聖地と呼ばれる道志街道を想起させる「R413」の文字も入れましたよ。「ヤエー」の精神に共感する証として、ヘルメットに貼ろうと思います。ま、30mm×20mmの小さなモノですから、全然目立たないですがね。 対向車線からの「ヤエー」に対しては、なるべく返答していこうと、かみさんとも意見の一致をみたのでありました。大袈裟に手を振りまくる派手な「ヤエー」は恥ずかしいので、左手でちょこっとピースを出すだけの昔風のやり方になってしまうでしょう。かみさんに至っては、咄嗟にハンドルから手を離すことが出来ずにペコリと頭を下げるだけで精一杯と想像されます。しかしそれで十分ではないでしょうか。そもそも運転が疎かになっては意味がありませんからね。
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