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  疾走(はし)れ!母ちゃんライダー・リターンズ(第12話:駐車方法を考えてみる篇) 

みさんは、私に触発されて免許取得した事もあって、一人でツーリングに出掛けた事がありません。出先での機械トラブルや立ちゴケのリスクなどを考えると、ソロツーリングに対して不安があるのでしょう。それに、バイクで走りながらインカムで通話したいというのが、元々のW800号購入の動機ですから、そもそも一人は嫌なのかも知れません。結局、オートバイで出掛ける時は、常に私と一緒であります。

 いつも私と一緒に行動していますから、私に頼り過ぎてしまう反面、自己流の変なクセがつきにくい、というメリットも御座います。四六時中、教官とともに走っているようなものですからね。

自作の駐車用ステンレス板

 例えば駐車方法を考えてみましょう。私の世代以上のライダーのほとんど(最近乗り始めた方は除く)は、ギアを1速に入れた状態でエンジンを切るのが普通であります。これは停車中に予期せずバイクが動いてサイドスタンドが外れ、コカしてしまわない為の方策。ところがバイクの多い、道の駅道志の駐車場で見ておりますと、ニュートラルのまま停めている方の多い事多い事!確かにニュートラルに入れて停めておけば、出発時にそのまま暖気運転出来ますし、クラッチを切らなくても押し歩きし易いのも事実。しかし、全ての駐車場・駐輪場で完全な水平を保証されている訳ではありませんし、停めている車両に人がぶつかるかも知れません。あらゆる事態を考慮すれば、ギアを入れて停めるのは必然でありましょう。

 ほとんどのオートバイには、ニュートラルランプが消えている状態ではクラッチを握らないとセルが回らない、いわゆるセルダッシュ防止機構が搭載されています。ギアを入れたままセルを回して車両が飛び出してしまう事を防止する仕掛けなのですが、これこそギアを入れた状態で停めている事を前提としている証左(しょうさ)でありましょう。本来、オートバイはギアを入れて停めるべき乗り物なのです。車と違ってパーキングブレーキが搭載されていないのですから。

 ツーリング中、常に私の真似をしているうちに、かみさんも自然とこうした所作(しょさ)が身についてきましたよ。

 バイクの駐車について論を進めましょう。駐車の際に大いに役立つのが、サイドスタンドに噛ませる「板」であります。舗装されていない場所にオートバイを停めねばならない場合、サイドスタンドの下の地面が不安定だと、徐々にバイクの車重で沈み込み始め、気付いたらバイクが寝ていた、などという悲しいな結果になりかねません。こうしたトラブルを防止する為に「板」を置き、そこにサイドスタンドを下ろすようにして噛ませるのです。

 この「板」は、蒲鉾(かまぼこ)の板でも良いのですけれども、厚みが厚いほどオートバイが立ち気味になり、今度は逆に右側に倒しやすい状況になってしまいます。ですからこの「板」は薄い方が好ましい。ただし、サイドスタンドには大きな力が掛かりますので、薄いだけでなく、それなりの強度が必要となります。

 私はウエストバッグに常に自作の駐車用「板」を忍ばせています。2.5mm厚の高強度ステンレス板を加工したモノ。これをサイドスタンドに噛ませれば、不整地での駐車もバッチリであります。拾い上げやすいように短いワイヤー製の輪もつけましたよ。道の駅道志では、二輪車用駐車場が一杯になると、奥の不整地の駐車場に誘導されるのですが、ここでサイドスタンドが土に刺さってバイクが倒れるのを、今までに3回も見た事があります。駐車用ステンレス板は、こうした悲しいトラブルを回避出来る優れモノという訳。

 駐車用ステンレス板は、常に2枚持ち歩いています。勿論、一つはかみさんのW800号用ですが、これをかみさんが直接使う事はありません。女性にはありがちですけれども、かみさんは極端に取り回しが下手ですから、駐車場に停めたり、そこから道路まで押して移動したり、Uターンして向きを変えてあげたりするのは、全て私の役目。勿論、ステンレス板も私が噛ませてあげます。

 取り回しは手伝ってあげるにしても、Uターン位は自分で出来た方が良いんじゃないかなぁ。かみさんに、白バイ隊員レベルの小道路転回を求めている訳ではありませんけれども、ハンドルフルロックで半クラッチ、リーンアウト、後輪ブレーキ引き摺り方式でのUターンが出来ると、それだけで結構サマになると思うんだけどなぁ。Kazちゃん、今度、Uターンの練習してみる?Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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