あれこれ memorandoms やすなべ categorized Yasの状況 activities Yasについて about Yas Yasへの連絡 contact us

  岬めぐり(第2話:恋人岬[こいびとみさき]篇) 

 やっぱり、西伊豆の代表的な岬と言ったら「恋人岬」だよね。それにしても、すげーネーミング。そのまんまじゃん。カップル多そうだろ? ほら、前回の大瀬崎、人っ子ひとり居なかったじゃない? その反省を活かして、今回は人のたくさん居そうなスポットを選んでみたって訳。しかも今日、祝日なんだよね〜。きっと混んでるぞ〜。それじゃあ、恋人岬に向かってGO!

達磨山レストハウスから富士山を望む
まじに、こんなにくっきり見えるのは
年に数回程度

 伊豆半島の西海岸をずんずん進んで、土肥(とい)の街中を過ぎたところにあるのが、恋人岬。今回は、修善寺(しゅぜんじ)から県道18号線を使って、達磨山レストハウス経由で、伊豆西海岸の戸田(へだ)に出るルートを選んでみました〜。

 三島から修善寺までは、国道136号の渋滞もあったけど、県道18号に入ると、まるで貸切。しかも天気はドピーカンのまさに秋晴れ。気持ちE〜。スズメ先生御一行は、快調にバイクを走らせます。

あの突端を越えれば、
そこは恋人たちのオアシス、
恋人岬。
スズメ先生の期待も
高まります。

 標高約800m地点の達磨山レストハウスで、ちょっと休憩。え?休憩タイミングが早いんじゃないかって?良いじゃない良いじゃない。最高のツーリング日和なんだしさ。目を三角にして飛ばすばかりが能じゃないっての。ほら、今回の旅は母ちゃんライダーも一緒だしさ。彼女、初心者だからさ、すぐ疲れちゃう訳。

 富士山の遠景を堪能したスズメ先生、非常にご満悦のご様子。そうでしょうそうでしょう。富士山がこんなにくっきり見えるのって、年に数回しかないんだよね。ホント、最高の天気だね、今日は。

やっと着いた〜。
駐車場は恋人たちの車で一杯。
日の高いうちから、チユ−してんじゃねえよ!

 県道18号を下りきって戸田に出たところを左折して、県道17号線に入ります。海岸線に沿って走るアップダウンのきついワインディング。ちょっと路面はバンピーだけど、タイトコーナー好きにはこたえられない道。楽し〜。アクセルでグイグイ曲がっていく感覚を楽しみながら、一行は土肥の街を目指します。

 土肥からは県道17号に別れを告げ、国道136号を南にひた走ります。ホントは「土肥金山」とか有名な観光スポットはたくさんあるんだけれど、我等がスズメ先生は、そんな軟弱なモノには目もくれません。先生は、「突端を極める」という崇高かつ神聖なる目的を胸に、一路、「恋人岬」を目指します。

この恥ずかしいモノは何だよ〜
今日の日付が打ってあるという事は、
みんな、この前で記念撮影するんだろうなぁ

 土肥の街から約5Km。恋人岬に到着しました。とりあえず、ハイ、チ〜ズ。みると横にミョーな看板を発見。「愛の定期券」と書いてあります。おいおい、この前で記念撮影しろってか?恥ずかピ〜。しかも「途中下車は出来ません」なんて書いてあるぜ。正気かよ。ははは。知ってた?ここさぁ、一応、静岡県の観光課の施設なんだよね。最近のお役所は、結構ヤルな〜。

アップダウンのきつさに耐えかねて、
休憩をお取りになるスズメ先生。
おいおい、一応鳥なんだからさ、
歩かないで飛べば良いじゃん

 この企画は「岬めぐり」。看板の前に立って、ハイおしまい、てな訳には参りません。行きまっせー!先生は「究極の突端」を極める為に、岬の方に向かって、ずんずん歩き出しました。

 遠い。それにしても遠い。岬に通じる遊歩道は、アップダウンがきつくて、体力を消耗します。でもさ、そんだけじゃないよね。あちこちでカップルがいちゃつきながら歩いてるんだもん。これを見てるのが、すげー疲れるんだなぁ。それにしてもよ、いい加減にしろよな、このバカップルども!まだ、お昼じゃねぇかよ。おぢさんは、嘆かわしいぞよ。

突端にあったモニュメント
おいら、恥ずかしくて
涙が出そうだぜい
せいぜい愛を育んで下さいな

 ここでちょっとマメ知識。恋人岬の突端には「幸せの鐘」なるモノがあって、恋人同士が手に手をとってこれを鳴らせば、その二人は必ずや結婚出来る、という言い伝えがあるのです。どうせ、静岡県観光課が考え出したんだろうけどさ。しかもその鐘、遠くグアム島の「元祖恋人岬」から寄贈されたモノとの事(本当)。本気かよ。こんなもんに、こんなにも手間隙と金掛けて。しかも県の後押し付き。おれさぁ、友達に「おいら静岡県民なんだ」って言えねーよ。恥ずかしくてさ。

ここにさ、先生をセットアップしてさ
写真とるのってさ〜
すげー勇気居るんだぜ(マジ)

 いよいよスズメ先生の旅もクライマックスに近づいてきました。恋人岬に到着です。突端部は円形のベンチになっていて、その先は断崖絶壁。ここが究極です。さ〜て、記念撮影でもしようかな、っと回りを見渡すと、若いカップルだらけ。なんかさぁ、ここって、ラブホテルのロビーで順番待ちしてる雰囲気にそっくりなんだよねぇ。ふふふ。それにしても、おそらく30代はおいらとかみさんだけ。思いっきり場違いじゃん。でもまあいいや。みんな愛を語るのに一生懸命で、俺等の事、気にする人なんて、誰も居ないんだもん。

 とはいえ、肝心の「幸せの鐘」に近づくのはなかなか困難ッス。だって、ひっきりなしに、恋人たちが鐘鳴らしてんだもん。でも、そこは流石スズメ先生。究極の突端を極めるその姿勢は、まさに感嘆に値するとしか言いようがありません。鐘の上に乗っかって、ハイ、パチリ。いや〜、もう、冷汗モノだったぜい。今回ばかりは、「視線が痛い」という意味が、体で理解出来ました。幸い、今回は、かみさんもいたから何とかなったけど、これがおいら一人だったら、間違いなく110番通報されてましたぜ。まじに。怪しすぎるもんなぁ、俺。 

今回の「恋人岬」で
カップルじゃなかったのは
スズメ先生、ただ一人でした。
寂しそうな先生。元気出してよ!
今にきっと、彼女できるよ!

ふと見ると、我等がスズメ先生、しょげております。無口です。遠い目をしています。まわりがカップルだらけの環境で、ご自分の寂しさを再認識してしまったご様子。そういや、俺等夫婦だって、一応カップルだもんなー。元気だしなよ、先生!今に彼女が出来るって!

 という訳で、編集部では、皆様から広く、スズメ先生の彼女を募集します。先生の希望は、以下の通りだそうです。

1.容姿端麗な妙齢の美女である事
2.頭脳明晰で、しかも上品なユーモアセンスを持っている才女である事
3.貞淑でありながら、スズメ先生の前だけでは、ちょっとHである事
4.ZRX1100のシート下の小物入れに入る寸法である事

 奮ってご応募下さいませませ(マジかよ)。Copyright (C) by Yas / YAS Zone

【つづく】

【「岬めぐり」の目次に戻る】

【「やすなべ」の目次に戻る】


 今回の取材は、恥ずかしかったー。恋人岬って人がいっぱい居るじゃん。そこでさー、いい歳こいた大人がさー、ヌイグルミ持って、写真撮ってるんだぜ。しょうがなくて、「雑誌の取材なんですよー」なんてウソぶっこいたけどさ。雑誌に載せるのに、19,800円のしょぼいデジカメ使うか?もー行かねえぞ、恋人岬。

Copyright(C) by Yas/YasZone