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  今週のお言葉  

 屋の実店舗がすごい勢いで消えていく中、それ以上のスピードで消えつつあるのが古本屋であります。電車に乗っていても紙の本を読んでいる人なんて皆無。皆スマホを弄っていますものなぁ。これじゃあ本屋も古本屋も潰れるわけですよね。

 私は現在でも数件の古本屋に頻繁に顔を出していて、そういう定期的な巡回を欠かさないのでありますが、最近では古本屋の売り上げの主力は実店舗ではなく、ネット販売に移っているのだそう。確かに狙った書籍を検索出来るという意味ではネット販売は非常に有効なのですけれども、実店舗を巡回する事による本との偶然の出会いは、何物にも代えがたい快感であったり致します。

 新刊書店は、売りたい本がハッキリしています。出版社や取次が推す本をガッチリ平積みにし、目立つPOPを貼って、消費者に強烈にアピールします。芥川賞、直木賞、本屋大賞。あの手この手で消費者が手に取りやすいように棚を作るのです。対して古本屋ではそんなアドバタイズメント的な活動は皆無。買い手の方が、丹念に欲しい本を探さなければなりません。

 古本屋と新本屋の違いは主人にある。

 千野栄一著「プラハの古本屋」(中央公論新書)からのお言葉です。古本屋は基本的に誰かが亡くなった際に、その蔵書を一気に全て買い取り、自分が得意なジャンルの書籍だけを選んで自らの店用に残し、不得意なジャンルの書籍は交換会(入札方式)に流すというビジネスをしています。私がよく行く古書店のうちの一つは、写真集や鉄道関係の書籍を得意としていて、これらの値付けは正確(相場観に基づいている)なのですが、文学作品については正確な値付けが出来ません。つまり交換会にまとめて出す事で、他の古書店に寝付けして貰おうという訳。古書店の床には紐で括られた書籍が山積みになっていて、これらこそが、次の交換会に持って行く為の本なのであります。古書店の店主は、自分の得意なジャンルの書籍にしか興味を持っていませんからね。

 私はこうした紐で括られた交換会待ちの本の中から、めぼしいモノを抜いて購入する訳ですが、この下北沢の外れにある古書店が文学作品に疎い事もあって、ビックリする程安い価格で手に入れる事が出来るのでありますよ。

 ちなみに、太宰の初版や内田百閧フ初版や安部公房の初版など、全てここで1,000円以内で手に入れております。文学作品に強い古書店の多い神保町ではこうは行きません。私は敢えて「古書店の店主と懇意にならない」方法で、自らの好みの書籍を、廉価で手に入れているのでありました〜。逆に古書店の店主から良客扱いされて、「良いヤツが入りましたよ」 などと声を掛けられるようになると、それ相応の出費は覚悟しなければならないという訳。古書店とのお付き合いは、「お、またあいつ来たな」 程度のアイコンタクトでちょうど良いのです。いやぁ〜古書店巡りは楽しいねぇ。Copyright (C) by Yas / YasZone

【来週をお楽しみに】

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