は強度の近視で、普段コンタクトレンズを使っております。最初にコンタクトを使い始めたのは高校生の頃ですので、既に40年以上使い続けている計算。当時からソフトとハードの両方とも存在していましたが、現在のような使い捨てコンタクトはまだ出現しておらず、ソフトコンタクトは煮沸処理が必要だったりと日々のメンテナンスが面倒だったので、ハードコンタクトを使い始め、メニコンO2→メニコンO2EX→メニコンZとバージョンアップはしたものの、いまだにハードコンタクトレンズを使い続けております。
現在のハードコンタクトは酸素透過性能の高いモノがほとんどで、連続装用が可能となっております。ソフトコンタクトのように「昼寝をしたら目から取れなくなった」等のトラブルは皆無ですので、ハードは慣れると使い勝手が良いのでありますよ。特に徹夜が多かったり、長距離フライトの利用が多い方には、高酸素透過性ハードコンタクトはマストアイテムと云っても良いでしょう。
ハードコンタクト専用のタンパク質除去剤、通称「メニコン・プロージェント」はA液とB液を混合しタンパク質を除去する薬液。これを使うと、レンズは本当に強烈に綺麗になります。相当強い薬剤なのでしょうなぁ。成分表示によると次亜塩素酸ナトリウムと臭化カリウムが主成分のようなのですが、これはほとんどキッチンハイターが希釈されただけのようなモノ。とにかくメニコン・プロージェントのタンパク質除去能力は強烈で、1ヶ月に1回たった30分間レンズを浸すだけであります。
このヤバさは癖になりそうだ。
ブレイディみかこ著「RESPECT」(筑摩書房)からのお言葉です。比類なき洗浄能力を誇るメニコン・プロージェントですが、最近どこの眼鏡屋にもコンタクトレンズ屋にもドラッグストアにも在庫がありません。メニコンのサイトには掲載されていますから、製造中止になった訳ではなさそうですけれども、一体全体どうなってしまったんでしょうか。一説によりますとハードコンタクトレンズを使い続けているのは50歳代後半以降の人ばかりで、お若い方はほとんどが使い捨てソフトレンズだそうですから、ハード派の我々は、既に絶滅危惧種となってしまったのかも知れませんね。メニコン・プロージェントはハードコンタクト専用のメンテナンス薬剤ですので、同様に絶滅危惧種となっている可能性があります。
今更、昼寝も出来ないソフトコンタクトなんぞに乗り換える心算はありません。シェアが縮小している事は想像に難くありませんけれども、高酸素透過性ハードコンタクトレンズ・メニコンZと、強烈なタンパク質除去能力を誇るメニコン・プロージェントは、今後もず〜っと作り続けて欲しいものであります。よろしく頼みますよ、メニコンさん!
【つづく】
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