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日野市のマンホールの蓋には
カワセミが描かれています。 |
の住む日野市は、一応東京都ではあるものの、多摩丘陵の自然が色濃く残る田舎のエリアであります。近所の人が「昨日は東京まで買い物に行ってきたよ」なんて発言する事もしばしば。ここで云う「東京」とは行政区の東京都の事ではなくて「都心」という意味くらいに取っておけば間違いないでしょう。最寄りの高幡不動駅から京王線の特急に乗れば30分で新宿駅ですから、決して都心から極端に離れているのではないんですがね。都心と云われるエリアは、我々が考えている以上に狭いという事かも知れません。
犬のこむぎを連れて、家の近所の程久保川の遊歩道を歩いておりましたら、水辺を青い影がす〜っと横切りました。カワセミです。カワセミは日野市の市鳥にもなっている位で、夏の川辺を歩いていると、割と頻繁に見る事の出来る鳥であります。こうしたカワセミを狙っているのでしょう、望遠レンズを装着した一眼レフカメラを手にしたバードウォッチャーの方も、程久保川の遊歩道でよく見掛けます。それにしても、枝にとまっている鳥を撮影するならいざ知らず、あれだけの速度で飛び回る鳥を、400mm以上と思われる画角の狭い望遠レンズで追いかけて上手く捉える事が出来るなんて、相当な腕に違いありませんね。
ま、私はレンズ越しでなく直に眼で見ているだけなので、簡単に追いかける事が出来ます。それにしても綺麗なブルーですなぁ。見る角度によって光り方が変わります。
圧倒的な印象はその色、青の鮮やかさだった。腹部の柑橘系の輝きとくっきり分かれている。まるで青いビロードのコートを羽織った檸檬だった。
ドリアン助川著「多摩川物語」(ポプラ文庫)からのお言葉です。こうした綺麗な鳥が普通に人間と共存しているのって、大層素敵な事であると思うのです。こうした住環境を、次世代にも是非とも引き継いでいきたいと考える次第なのでありました。
【つづく】
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